[ブリュッセル 4日 ロイター] - 欧州連合(EU)離脱に伴い英国がEUに支払う「清算金」が、EU職員の年金費用増大などを背景に当初の想定を上回る可能性があることが、EUのデータで明らかになった。
英国は今年3月、2020年末までEU予算の分担金を支払うことでEUと合意。英政府は離脱に伴いEUに支払う額を390億ポンドと試算している。
しかし、 欧州会計検査院(ECA)は4日に公表した報告書で、2017年のEUの年金債務が従来の推定(672億ユーロ)を上回る731億ユーロに膨らんだと明らかにした。
EU加盟国は経済生産の規模に応じて共通予算を分担する。
ECAのクラウスハイナー・レーネ委員長は、離脱交渉が最終段階に入る中、条件などが変わる可能性があるため、英国の分担金が最終的にどの程度になるか現時点で試算するのは不可能だと述べた。
またECA関係者は、EU職員の年金費用増加によって英国の分担金は拡大する可能性があるが、最終的な額は英国がどのような方法で支払うかによるとの見方を示した。
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