[ブリュッセル 5日 ロイター] - 欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長は5日、財界人との会合で講演し、欧州委はむやみに企業の合併を阻止しているわけではないと主張した。独シーメンスSIEGn.DEと仏アルストムALSO.PAの鉄道事業統合計画を巡り欧州委を批判しているドイツとフランスに向けた発言とみられる。
ユンケル氏は欧州委が6000件以上の事業統合を承認した一方で反対したのは30件にすぎないと指摘し「これは欧州委が融通の利かない官僚から成る組織だと主張する向きへのメッセージだ」と述べた。
「誰にとっても公平である限り競争は正しいものとわれわれが信じていることを示している。公平な競争条件を確立する上で政治やひいきを持ち込むことは決してない」と言明した。
ドイツとフランスはシーメンスとアルストムによる鉄道事業統合の実現に向けて働き掛けているが、関係筋によると欧州委は計画を承認しない見込み。
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