July 8, 2018 / 6:31 AM / 11 days ago

アングル:個人情報のEU新規則、「限界」試すネット広告業界

[サンフランシスコ 2日 ロイター] - 欧州連合(EU)は5月に個人情報保護の新規則「一般データ保護規則(GDPR)」を導入し、企業は個人の同意がなければ個人情報を収集することができなくなった。規則に違反すれば年間売上高の4%相当の罰金を科される恐れがある。

 7月2日、EUは5月に個人情報保護の新規則「一般データ保護規則(GDPR)」を導入し、企業は個人の同意がなければ個人情報を収集することができなくなった。写真は、南京錠とEU旗。サラエボで5月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

ただ、ネット広告業界では新規則を順守するためにサービスを中止する企業がある一方、当局がどこまで同意のない個人情報利用を容認するか見極めようとする企業もあり、対応はまちまちだ。

広告業界関係者や大手ウェブサイト運営会社、ロイターの調査などによると、一部の大手ウェブサイトは個人の同意を得ないまま、欧州のユーザー向けにターゲット広告を表示し続けている。

ウェブサイト運営会社や広告ソフトウエア会社からは、個人からの合意取り付けの義務を合法的に回避することは可能だとの声が出ているほか、規則導入からまだ1カ月で当局も取り締まりには動いていない。

法律事務所バード・アンド・バードの法律専門家、ガブリエル・ボイシン氏は、同意取得義務の厳格な施行には限度があり、企業が規則をある程度逸脱することは可能とみている。「現時点ですべての広告在庫が規則を順守していると言えば誇張が行き過ぎる」という。

ネット広告業界の複数の幹部によると、欧州の消費者は個人情報に基づく広告表示に同意するかどうか尋ねられれば、10─30%の割合で拒否するという。

ネットの検索履歴などに基づくターゲット広告は、広告主が支払う広告料が非ターゲット広告の10倍にもなるだけに、220億ドル規模を持つ欧州のネット広告業界にとって事は重大だ。

ドイツの出版・新聞大手アクセル・シュプリンガー(SPRGn.DE)は傘下のビルト紙のネット版について、ターゲット広告の表示にユーザーの同意を求めていない。ユーザーがサービスの利用を中止することが可能で、正当な利益がある限りにおいては事前の同意なしにターゲット広告を表示できるとの立場だ。

イーリング・ガゼット紙など英リーチ(RCH.L)傘下の新聞も、6月28日時点でユーザーの同意なしにターゲット広告を表示していた。

北米プロアイスホッケーリーグ(NHL)のウェブサイトも6月28日時点で、個人情報の利用について明確な情報開示なしにターゲット広告を表示し続けていた。

一方、米アルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルは顧客に対して、ユーザーの同意なしのターゲット広告表示は法的に問題があるかもしれないとアドバイスしている。

メディアコンサルタント会社のオコ・デジタルが6月初めに75件の主要ウェブサイトを調べたところ、3分の2以上がユーザーの同意を得ずにターゲット広告を表示していた。

(Paresh Dave記者)

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