[11日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 3月下旬以来の安値に続落。米国の利上げが加速するとの見方から前日より世界的に株価が下がっている。
原油が2週間ぶりの安値に落ち込む中、石油大手が売られた。米金利への懸念以外に、米原油在庫が予想以上に増えたことも原油安につながった。
<欧州株式市場> 続落。米国の利上げが加速するとの見方から前日から米国株が値を下げており、欧州株も連れ安となっている。世界経済が鈍化している兆しも重しだ。
STOXX欧州600種指数は2016年12月以来、約1年10カ月ぶりの安値を付けた。
アナリストらは欧州の株式相場が依然として前日の米株安に追いつこうとしている段階だと指摘する。
中国やその他の新興国へのエクスポージャーが大きいことも最近の欧州株の売り材料となっている。
石油・ガス株指数.SXEPは3.15%低下した。経済成長を巡る懸念から原油が2週間ぶりの安値を付けたことが重しとなった。
テクノロジー株指数.SX8Pは1.04%低下と、限定的な値下がりとなった。合併・買収(M&A)への期待からフランスの決済端末大手インジェニコ・グループ(INGC.PA)が7.9%上昇した。フランスの銀行ナティクシス(CNAT.PA)がインジェニコと決済業務の統合を検討していることを明らかにした。
<ユーロ圏債券> 米株安を背景に安全資産とされる独債への逃避買いが膨らみ、域内の高格付け債の利回りは2─4ベーシスポイント(bp)低下した。
指標となる独10年債利回りDE10YT=TWEBは最大6bp低下し、1週間ぶりの低水準となる0.49%を付けた。その後、0.52%近辺で取引を終えた。
米株価はこの日も下落し、S&P総合500とダウ平均は2月8日以来の大幅安を記録した。
こうした中、イタリアは3、7、15、30年債入札を実施し、予定額の上限となる65億ユーロを調達。旺盛な需要を集めたが、3年債の落札利回りは2013年9月以降で最高、7年債利回りは14年1月の発行開始以来最高となった。
イタリアの債務持続可能性が懸念される中、今回の入札は注目されていた。入札前に急伸していたイタリア債利回りはいずれも入札後、上げ幅を縮小した。
イタリア2年債利回りIT2YT=TWEBは10bp上昇の1.79%。入札前には1.85%に上昇する場面もあった。
同10年債利回りIT10YT=TWEBも3.57%と、入札前の高水準から低下。独10年債との利回り格差は305bpと、一時の310bpから縮小した。