June 4, 2019 / 10:14 AM / 15 days ago

ユーロ圏インフレ率、5月は1.2%に鈍化 ECBの懸念材料に

[ブリュッセル/フランクフルト 4日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局が発表した5月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比1.2%上昇で、前月の1.7%上昇から伸びが鈍化した。市場予想は1.3%上昇だった。

 6月4日、欧州連合(EU)統計局が発表した5月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比1.2%上昇で、前月の1.7%上昇から伸びが鈍化した。4月撮影(2019年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

欧州中央銀行(ECB)が注目するコアインフレ率も前年比1.0%と、前月の1.4%から鈍化した。

ECBのインフレ目標は「2%を下回るが2%に近い水準」。ECBは6日に理事会を開催するが、理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は先月末、ECBには必要に応じて経済支援につながる金融政策を再び実施する用意があると述べた。

品目別では、未加工食品の価格が前年比0.4%上昇と、前月から伸びが半減。エネルギー価格は前年比3.8%上昇と、前月の5.3%上昇から伸びが鈍化した。

ユーロ圏のインフレ率は、ECBの目標を2013年から下回り続けている。

前回のECB理事会では、インフレ期待の低下が懸念されていたことが議事要旨で明らかになっている。インフレ期待が低下すれは、ECBは一段の景気支援措置を求められる。

しかし、ECBの対応余地は限られている。政策手段自体は手元に多く残っているものの、かつて実施した大規模な資産買い入れや急速な利下げのような効果を発揮するのは難しい。

コメルツ銀行は顧客向けノートで「内需がまずまずあるにもかかわらず、企業はなお、人件費の上昇を消費者に転嫁するのが難しい状況のようだ」とし「ECBも、賃金の上昇加速が基調インフレを持続的に押し上げるわけではないと考え始めている」と指摘した。

ECBの次の一手は、6日の理事会で発表されるとみられる貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)第3弾となる。

融資統計をみると今のところ信用の収縮は起きていないようだが、弱いインフレや成長減速という状況から、TLTRO第3弾は銀行側に有利な条件で実施される可能性がある。

良好な雇用情勢などを受けて、ECBはとりあえず支援措置をTLTROだけにとどめるだろうが、ECBが指摘する「不確実性の蔓延」のために、夏が終わる前にさらなる対応を迫られる可能性がある。

統計局が同時に発表した4月のユーロ圏の失業率は7.6%で、前月の7.7%から低下。10年ぶりの低水準となった。

4月の失業者数は1252万9000人。前月比で6万4000人減、前年同月比で114万7000人減だった。

*内容を追加しました。

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