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アングル:ドラギECB総裁、任期中の利上げはあるか
2015年12月4日 / 02:25 / 2年後

アングル:ドラギECB総裁、任期中の利上げはあるか

[ロンドン 3日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が任期を全うすると仮定すれば、退任は2019年10月だ。そして金融市場は、総裁のこの8年間の任期中に一度も利上げが実施されない可能性はかなり大きいとみている。

 12月3日、ECBのドラギ総裁(写真)が任期を全うすると仮定すれば、退任は2019年10月だ。そして金融市場は、総裁のこの8年間の任期中に一度も利上げが実施されない可能性はかなり大きいとみている。フランクフルトのECB本部で、理事会後の記者会見に臨む同総裁(2015年 ロイター/Ralph Orlowski)

これは注目に値する。ベン・バーナンキ氏、つまり超ハト派の前米連邦準備理事会(FRB)議長として08年の金融危機対応で都合3回の量的緩和(QE)を打ち出したあの人物でさえ、利上げを行った。それも1回だけでなく3回もだ。

しかしECBの場合、今回の追加緩和発表後に5年先からの5年間の予想物価上昇率は下振れし、短期市場が織り込む最初の利上げは19年半ばとドラギ氏の退任予定時期直前のままだった。

G+エコノミクスのディレクター、レナ・コミレバ氏は「ドラギ氏はまったく利上げできない、というのが最もありそうなシナリオだ。3年以内にECBが物価目標を達成するのは極めて難しい」と指摘した。

足元のユーロ圏消費者物価指数(CPI)前年比上昇率は0.1%にとどまり、ECBが目標とする2%弱には程遠い。

ECBは債券買い入れプログラムの期限を17年3月まで半年間延長した。それからドラギ氏が退任するまでにはまだ2年余りもあるが、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)の例はQEを解除して政策金利を過去最低水準から引き上げるのがいかに困難かを物語る。

BOEの政策金利はほぼ7年間、最低の0.5%に据え置かれており、市場では16年終盤まで利上げはないと予想されている。

ユーロ圏のソブリン危機が急速に拡大しつつあった11年11月にECB総裁に就任したドラギ氏は、翌12年7月にユーロ防衛のために「やれることは何でもやる」と宣言。実際にユーロ解体の懸念を後退させ、ユーロ相場は持ち直して多額の債務を抱える周縁国の国債利回りも急低下した。

ただ昨年半ば以降、原油などのコモディティ安を背景に物価上昇率が縮小したことで、ECBはユーロ圏のデフレ突入阻止に万全を期さなければならなくなった。

そこで総額1兆ユーロに上るQEとマイナス金利という賛否両論のある非伝統的な政策が導入された。

アバディーン・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、パトリック・オドネル氏は「ドラギ氏のこれまでの任期を特徴づけるのは、伝統的および非伝統的な金融政策の緩和を続けているということだ。こうした局面は、世界経済の成長が大きく上向かない限り、これからも変わらないだろう」と述べた。

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