[フランクフルト 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のデータによると、7月のユーロ圏の家計向け融資の伸び率は前年比3.4%と、危機後で最高となった。
6月は3.3%だった。
今後の経済活動の先行指標とされるマネーサプライM3伸び率も前年比5.2%と、予想の4.7%を大幅に上回った。6月は4.5%だった。
企業向け融資の伸び率は前年比3.9%で変わらず。今年最高の水準に並んだ。
景気の減速が続く中でも、ユーロ圏が景気後退には直面していないことが浮き彫りとなった。
ただ伸び率は、製造業の輸出受注低迷を背景にトレンド(すう勢)を下回っており、今回の統計で欧州中央銀行(ECB)の景気に対する懸念が和らぐ可能性は低い。9月12日のECB理事会での金融緩和決定はほぼ確実視されている。