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ユーロ高長期化で景気回復阻害、インフレも下押し=欧州委報告書

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会が、ユーロの名目実効相場(NEER)上昇が長期化すればユーロ圏経済の回復が阻害され、欧州中央銀行(ECB)によるインフレ押し上げに向けた取り組みが困難になる恐れがあるとする報告書を取りまとめていたことが分かった。ブリュッセルで2011年12月撮影(2020年 ロイター/YVES HERMAN)

[ブリュッセル 1日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会が、ユーロの名目実効相場(NEER)上昇が長期化すればユーロ圏経済の回復が阻害され、欧州中央銀行(ECB)によるインフレ押し上げに向けた取り組みが困難になる恐れがあるとする報告書を取りまとめていたことが分かった。

報告書は10月5日に開かれるユーロ圏財務相会合の資料として9月16日に作成されたもの。ロイターが入手した報告書によると、欧州委はユーロのNEERが2─8月に約7.5%上昇したと指摘。「景気回復が脆弱な中、ユーロ相場が一段と大きく上昇すれば、ユーロ圏の経済とインフレに対する著しい下方リスクとなる」とした。

その上で、ユーロのNEERが長期的に5%上昇した場合、1年後にユーロ圏の域内総生産(GDP)は0.9─1.1%ポイント、インフレ率は0.5─0.8%ポイント押し下げられるとの試算を示した。

ただ、ユーロ圏財務相会合の準備に関与している当局者は、ユーロ相場の上昇はユーロ加盟国による新型コロナウイルス感染拡大への対応に対する市場の信頼感を反映するもので、ユーロ圏財務相が来週の会合で懸念を表明する公算は小さいとの見方を示した。

欧州委の報告書はこのほか、世界経済の成長見通しが悪化すれば、安全通貨の需要が増すためドルと円が恩恵を受ける一方、通商問題や地政学を巡る緊張の高まりはユーロの重しとなると予想。「米大統領選挙を控え、ユーロ/ドル相場のボラティリティーが高まる可能性がある」との見方も示した。

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