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アングル:ECBの利上げは0.5%か0.75%か、市場が知りたい5項目

[ロンドン 5日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は8日に理事会を開催する。記録更新を続ける高インフレを抑制するために前回に続き50ベーシスポイント(bp)、あるいはそれ以上の大幅な利上げをするか選択を迫られる。

 欧州中央銀行(ECB)は8日に理事会を開催する。記録更新を続ける高インフレを抑制するために前回に続き50bp、あるいはそれ以上の大幅な利上げをするか選択を迫られる。写真はフランクフルトのECB前で7月撮影(2022年 ロイター/Wolfgang Rattay)

先週発表された8月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比上昇率が9.1%と、前月に続いて過去最高を更新した。これを受けて投資家は75bp利上げの可能性を一段と織り込んだ。

市場にとり重要な疑問は以下の5つだ。

(1)利上げ幅は重要か

ECBは前回7月に50bp利上げした。今週、利上げ幅を大きくすれば、目標を大幅に上回るインフレを抑制するECBの決意を示し信頼性を高めることになる。

ゴールドマン・サックスなど一部銀行は75bp利上げを予想している。

ECB理事会メンバーからは、より大きな利上げの検討を望む声が出る一方で、ビルロワドガロー仏中銀総裁のように「秩序正しく、予測可能な」金利変更を主張する向きもいる。

キャピタル・グループは、少なくとも物価上昇にピーク感が出るとみられる2023年初めまで、積極的は引き締めが必要とみている。

(2)インフレはどの程度のスピードで下がるのか

ECBは8日に公表する最新の経済予測で、物価の高止まりがさらに長期化するとの見方を示すとみられる。

ガス価格の高騰で物価のピークは見通しづらくなっている。ラガルド総裁は理事会後の会見で明確な見通しを示さない可能性がある。

ベレンベルクはユーロ圏のインフレ率が第4・四半期に10%を超え、23年初めに幾分低下すると予想する。

(3)エネルギーショックで景気後退は必至か

暖房用エネルギー需要が高まる冬を前に、ガス価格は前回の理事会後に一段と上昇。年初から約280%も上昇している。

ビルロワドガロー仏中銀総裁は、欧州は今年はリセッション(景気後退)に陥らないだろうが、来年については何も除外できないと述べている。ドイツ連邦銀行(中央銀行)は先月、ドイツが景気後退入りする可能性が高まっていると述べた。

フィデリティ・インターナショナルは、今年の引き締めピッチが高ければその分利上げ停止時期が早まるとみている。

(4)ユーロ安が政策見通しに及ぼす影響は

通貨安は輸入価格を押し上げるため、利上げ積極化の根拠となる。ユーロは対ドルで等価(1ユーロ=1ドル)を下回り、年初から12%下落している。貿易額で加重平均した通貨バスケットでユーロは6月の水準から約3%近く下落した。

7月の理事会ではユーロ安に懸念の声が上がったことが議事要旨で明らかになっている。

ピクテ・ウェルス・マネジメントは、ユーロについてECBは水準ではなく動きのペースが重要だと言ってきたと指摘し、「等価割れしていることもあり、さらに5─10%の変動は望んでいない」との見方を示した。

(5)いつ債券再投資を終了する可能性があるか

ECBが資産購入プログラム(APP)で満期を迎えた償還資金の再投資終了を議論する可能性は低い。

クノット・オランダ中銀総裁は、バランスシート縮小に関する協議は10月か12月に始まる可能性があると述べている。

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