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ECBの緩和縮小、EU銀行の不良債権リスク高める可能性=文書
2017年3月16日 / 00:30 / 8ヶ月前

ECBの緩和縮小、EU銀行の不良債権リスク高める可能性=文書

[ブリュッセル 15日 ロイター] - 欧州連合(EU)加盟国の代表や当局者らが作成した内部文書によると、欧州中央銀行(ECB)が大規模な金融緩和策の縮小を開始した場合、域内銀行が抱える1兆ユーロ(1兆1000億ドル)に上る不良債権を巡るリスクが増大する可能性がある。

 3月15日、EU加盟国の代表や当局者らが作成した内部文書によると、ECBが大規模な金融緩和策の縮小を開始した場合、域内銀行が抱える1兆ユーロに上る不良債権を巡るリスクが増大する可能性がある。 ECB本部で9日撮影(2017年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

ロイターが文書を確認した。

各国代表や当局者らは報告書で、不良債権問題は経済危機が長期化するギリシャやイタリアなどの諸国でより深刻だが、他の諸国に波及する可能性があるため、「欧州全域」の問題だと指摘。

そのうえで、報告書に付随する文書では「金融状況の緩和度合いが低下した場合」、EUの銀行システムに対する不良債権のリスクは増大する可能性があると警告した。

ECBは、現在月額800億ユーロとしている債券買い入れの規模を今年4月から月額600億ユーロに縮小する予定。買い入れそのものは、今年末まで継続する方針を示しているが、関係筋によると、段階的な緩和縮小に向けた地ならしを始めている。

ECBが貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)を通じた債券買い入れを始めた2014年以降、不良債権比率が高いEU加盟国はプラス成長への回帰を果たしてきた。緩和策が終了した場合の不確実性は高い。

域内銀行は金利上昇によって利ざや拡大の恩恵を受ける公算が大きいが、景気が再び鈍化すればプラスの効果を打ち消すことになる。

報告書は4月7─8日にマルタで行われるEU財務相理事会で議題となる見通し。

EU域内の不良債権は、原価ベースではイタリアの銀行が4分の1以上を占める。

また、欧州銀行監督機構(EBA)の最新データによると、ドイツの不良債権比率は2.6%と低い一方、ギリシャとキプロスでは50%に近い。

ポルトガルでは同比率は約20%で、スロベニアとイタリアは16%強。EU全体の平均は5.4%となっている。

内部文書は、不良債権問題への対応として域内の「銀行部門の再編」を提言。また、不良債権の回収を容易にし、コストを低減するため、破綻処理に期限を設置する案を提示した。

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