June 19, 2019 / 6:55 AM / in 3 months

アングル:2分で分かるホルムズ海峡、なぜ中東の「火薬庫」か

[18日 ロイター] - 世界的な海上交通の要衝で、ペルシャ湾とオマーン湾の間にあるホルムズ海峡を巡って、イランと米国およびその同盟湾岸諸国との間で緊張が続いている。

ホルムズ海峡はこれまでも、この地域において対立の火種となってきた。数ある戦略的要衝の中でとりわけホルムズ海峡が重要視され、緊張を生みやすいのはなぜなのだろうか。

<エネルギー輸出の要衝>

世界の原油輸出量の5分の1に当たる日量1700万バレル以上が、ペルシャ湾とオマーン湾をつなぐこの海域を通過する。

ひとたびここで事件が起これば、原油価格は急騰する。それだけに大きな紛争ともなれば、関係国の経済に打撃を与えかねない。

石油輸出国機構(OPEC)の加盟国イランやアラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、イラクといった国々が、ホルムズ海峡を経由して原油を輸出している。

<狭い海峡に多くの兵器>

ホルムズ海峡の幅は、最も狭い地点で約34キロ。そのうち船が航行可能な範囲は、わずかに3キロほどの幅しかない。

そしてここは「海の検問所」と化している。

イランは沿岸に、ミサイル部隊や機雷、高速艇などを多数配備している。

一方、対岸にはサウジの部隊と米海軍がにらみを利かせる。バーレーンに拠点を構える米海軍第5艦隊は、海上交通路の保護を主な任務としている。

実際にホルムズ海峡で、戦闘が起きたこともある。

1980年代のイラン・イラク戦争では、互いの国の石油関連施設が攻撃対象になり、タンカーも例外ではなかった。

また1988年には、米国とイランの艦艇が直接交戦した。

さらに同年、米艦がイランの旅客機を誤射し、乗客ら約300人が死亡する事件が起きた。

その後数十年間は、武装勢力による威嚇行為や断続的な攻撃にとどまっている。だが戦略的に見てホルムズ海峡の緊張は、より大きな事態に発展する危険を常にはらんでいる。

<世界の火薬庫・中東>

現在、アラビア半島では米・サウジとイランの代理紛争が続いている。

これらの国々の指導者が自制しても、現場レベルで偶発的な衝突が発生する危険性がある。

例えば米国が、サウジやイスラエルの強硬派を抑えきれない可能性もある。

6月18日、世界的な海上交通の要衝であるホルムズ海峡を巡って、イランと米国およびその同盟湾岸諸国との間で緊張が続いている。数ある戦略的要衝の中でとりわけホルムズ海峡が重要視され、緊張を生みやすいのはなぜなのだろうか。写真はホルムズ海峡付近で行われた軍事演習に参加するイラン軍兵士。2011年撮影(2019年 ロイター/Fars News/Hamed Jafarnejad)

またイランが支援するイラクやイエメンの民兵組織が暴走することもありえるし、人的ミスによる偶発的な戦闘の可能性も残る。

つまり米国とイランの双方が戦争を望んでいないとしても、両国が戦争に引き込まれる可能性は常にある。そしてひとたび発火すれば、瞬く間に地域一帯に炎が広がりかねないのだ。

(翻訳:新倉由久 編集:久保信博)

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