March 27, 2019 / 7:39 AM / 2 months ago

米労組代表、新北米貿易協定の労働者保護規定は不十分と指摘

[ニューヨーク/ワシントン 26日 ロイター] - 米下院の小委員会が26日に開いた公聴会で、国内で大きな影響力を持つ複数の労働組合の代表らが北米自由貿易協定(NAFTA)を改定した「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」について、労働者保護に関する規定が実効性に乏しいとして、改善するよう議員らに求めた。

 3月26日、米下院の小委員会が公聴会で、国内で大きな影響力を持つ複数の労働組合の代表らが北米自由貿易協定(NAFTA)を改定した「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」について、労働者保護に関する規定が実効性に乏しいとして、改善するよう議員らに求めた。写真は昨年8月撮影(2019年 ロイター/Rebecca Cook)

この日トランプ大統領と面会した下院共和党の議員らはUSMCAについて、25年の歴史があるNAFTAよりも米労働者にとって好ましい合意だとし、議会通過に向けて尽力すると表明。

下院歳入委員会の共和党トップ、ケビン・ブレイディ議員は「米国の農家や製造業者、ハイテク企業はわれわれが団結してこの協定を今夏に通過させ、大統領に送付することが極めて重要だとの考えを我々に伝えてきた」と述べた。トランプ政権は年内の批准に向けて議会の説得を続けている。

ただ、下院歳入委員会貿易小委員会の公聴会で労組代表らは、メキシコをはじめとする労働者の賃金や労働条件の改善を担保するには不十分な内容だとの見解を示した。

労働総同盟・産業別組合会議(AFL─CIO)のセレステ・ドレイク氏は「メキシコに低賃金政策の撤廃を義務付ける明確で強力かつ実効性のある労働規則が新たに盛り込まれなければ、NAFTA再交渉の全ての取り組みをもってしても、米国の雇用創出、賃金上昇、貿易赤字の削減にはつながらない」と強調した。

下院で多数派を占める民主党は従来から自由貿易協定には懐疑的で、労組に同調する姿勢を示してきた。USMCAの議会通過には民主党の支持が不可欠だ。

USMCAでは加盟国の米国とカナダ、メキシコがそれぞれ国際基準に沿った労働法を運用・執行するよう求められている。ただ、協定を履行させる仕組みは不十分で、メキシコで弱い労組や低い賃金水準が引き続き許容されることになると批判する声がある。

全米通信労組(CWA)の幹部、シェーン・ラーソン氏は「(USMCA)の労働規定は改善したが、問題は実効性を確保するための仕組みだ」と指摘した。

全米自動車労組(UAW)の幹部、ジャッシュ・ナッサー氏は、USMCAでは「いくつかの前進があったが、現在や今後について高賃金の職を増やすには不十分だ」とした。

NAFTAによってメキシコに生産拠点を移管する動きが広がったことから、米自動車業界はこれまで長年にわたって工場閉鎖が相次ぎ、雇用が失われてきた。

下院民主党はこれまでのところUSMCAに冷ややかな反応を示している。同党のブライアン・ヒギンズ下院議員は公聴会で、「この協定は米国の中間層に対する攻撃の継続を意味する」と批判した。

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