[1日 ロイター] - 米クレジットカード大手のビザV.NやマスターカードMA.Nなど金融各社は、米フェイスブックFB.Oが主導する暗号資産(仮想通貨)「リブラ」導入計画に参加するかどうか再考している。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が1日、関係筋の話として報じた。
同紙によると、各社は規制当局による厳しい監視の対象となることを懸念しており、リブラへの支持を公式に表明することに二の足を踏んでいる。
また、ブルームバーグが報じたところによると、米決済サービス大手ペイパルPYPL.Oとオンライン決済のストライプもリブラ計画への参加についてまだ正式に決定していない。
リブラを巡っては、ドイツとフランスの政府が投資家保護などを巡るリスクに適切に対処できない可能性があるなどとして許可に慎重な姿勢を示すなど、各国の規制当局から懸念の声が上がっている。
リブラ協会の責任者バートランド・ペレス氏は、世界的に広がっている規制への懸念で、リブラの導入が遅れる可能性があるとの見方を示している。
リブラ計画を統括するフェイスブックのデビッド・マーカス氏は、WSJの報道を受けてツイッターに「(導入に)乗り出さない」という企業の計画は承知していないと投稿した。
その上で「当社はデジタル通貨の価値について活発に議論することを通じ、非常に冷静に、確信を持って、リブラを巡る妥当な懸念に対応している」とした。
※内容を追加しました。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」