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コラム

コラム:フェイスブック社名変更、イメージ回復なるか

[ニューヨーク 28日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 巨大な仮想現実空間(メタバース)が、現実ではないにせよ名前の上では出現した。米フェイスブック(FB)は、このメタバース実現に力を注いでいるザッカーバーグ創業者兼最高経営責任者(CEO)の姿勢を反映し、今後「Meta(メタ)」に社名が変わる。もっとも現時点では、社名変更はすっかり色あせたFBのブランドイメージを覆い隠すという意味合いがほとんどだ。

ザッカーバーグ氏が28日に披露したメタバース構想に必要な多くの技術が、物になるまでには何十年もかかる。だが、コストはかなり早く業績に影響を及ぼす。同社は仮想現実(AR)製品・サービスなどを含む「リアリティー・ラブズ」部門を分離し、そこに投資することで今年の営業利益は約100億ドル減少する。

誰もがなるほどと思うメタバースが出来上がるには、ディスプレイや視線追跡、センサー、人工知能(AI)など十数余りの分野で、絶大な技術の進歩が求められることは、同社も認めている。

「メタ」という名称は、新会社と、引き続きFBの名前で運営されるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)との間に抽象概念を挟み込んだことを示唆している。これは検索サービスのグーグルがアルファベットという持ち株会社を立ち上げ、その下にぶら下がったケースにやや似ている。

ザッカーバーグ氏が主力製品に育て上げたこのFBが今、政治家や内部告発者から個人や社会に有害な影響を及ぼしてきたという批判に直面している以上、これは良い考えだ。内部告発した元従業員のフランシス・ホーゲン氏は25日の英議会における証言で、FBをたばこやオピオイドなど中毒性のある物質になぞらえた。

FBの社名変更が、「マールボロ」を主力製品とする米たばこ大手・アルトリアのブランド刷新を思い起させるという面でも、ホーゲン氏がたばこを引き合いに出したのは適切かもしれない。

アルトリアは2003年、たばことの関係性を薄めようという狙いもあって、フィリップ・モリスから社名を変えた。ただ、それから20年余り経過してもなお、売上高と利益の大半をたばこから得ている。名前はしょせん、名前でしかないことがある。

●背景となるニュース

*フェイスブック(FB)は、社名を「Meta(メタ)」に変更したと発表した。巨大な仮想現実空間(メタバース)構築を目指す意気込みを反映。株式は12月1日から新しいシンボル名「MVRS」で取引される。

*ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)は、今までと同じフェイスブックの名前で運営される。

*第4・四半期決算発表時からは、「ファミリー・オブ・アップス(アプリ群)」と「リアリティー・ラブズ」という2つの事業それぞれの業績を報告する。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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