[東京 29日 ロイター] - ファナック6954.Tは29日、2020年3月期の連結営業利益見通しを713億円に下方修正すると発表した。従来予想は4月24日に発表した757億円。貿易摩擦を背景に、各国の関税政策や為替動向などが不透明な点を下方修正の要因としている。
売上高は前回の5369億円から5242億円に、経常利益は847億円から810億円に、当期純利益は623億円から603億円にそれぞれ下方修正した。
業績予想の前提となる2019年7月から2020年3月までの想定為替レートは、1ドル=100円、1ユーロ=115円。
同社は「国家間の貿易摩擦の影響を含む各国の関税政策や、為替動向などの様々な不透明要因から、総じて予断を許さない状況が続く」と、業績予想を引き下げた理由を説明した。
リフィニティブが集計したアナリスト21人の営業利益予測の平均値は1149億円。会社予想はこれを37%下回っている。
<第1四半期の連結営業利益は47.5%減>
19年4月1日─6月30日の連結売上高は前年同期比26.4%減の1346億円、連結営業利益は同47.5%減の285億円で減収減益だった。経常利益は同47.2%減の320億円、当期純利益は同47.9%減の232億円だった。
部門別売上高(第1四半期3カ月)では、FA部門が米中貿易摩擦の影響などで中国、韓国の需要が落ち込み、前年同期比28.5%減の435億円となったほか、ロボット部門は同19.5%減の471億円となった。
ロボマシンが同47.4%減の220億円、サービス部門は同2.2%増の219億円だった。
田巻一彦 編集:石田仁志
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