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銀行問題全て解決したと宣言するのは尚早=ミネアポリス連銀総裁

 5月22日、米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、銀行セクターの緊張は最悪期を脱したように見えるかもしれないが、歴史はさらなる問題を排除できないことを示していると警鐘を鳴らした。ニューヨークで撮影(2023年 ロイター/Mike Segar)

[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は22日、銀行セクターの緊張は最悪期を脱したように見えるかもしれないが、歴史はさらなる問題を排除できないことを示していると警鐘を鳴らした。

米連邦準備理事会(FRB)や財務省、他の規制当局による措置が3月に発生した銀行問題の急増に歯止めをかけたとみて「全て解決したと宣言するのは時期尚早だ」とロイターのインタビューで述べた。

総裁は、財務省在勤中の2008年に公的資金で銀行システムの安定化を図る「不良資産救済プログラム(TARP)」を指揮した自身の経験に言及。同年3月に投資銀行ベア・スターンズが破綻し、数カ月後には「これで最悪期が過ぎたとわれわれは思ったが、その後に状況が大幅に悪化したことは言うまでもない」と指摘。同年9月には投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻した。

今年3月はカリフォルニア州にある2つの地銀が経営破綻し、金融不安が広がった。FRBは流動性供給で対応した。

カシュカリ氏は最悪期を脱したと結論付けるのは時期尚早との認識を示しながらも、FRBの対応については銀行の「評価損に対処できたという点で、おおむね適切だった」と評価した。

6月13─14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に関しては利上げ停止も視野に入れるが、将来的に再び利上げする選択肢を残すことが重要と強調。将来の経済指標が追加利上げの必要性を示す可能性は大いにあるため「(利上げ)終了を宣言することは望んでいない」と語った。

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