[チューリヒ/ニューヨーク 17日 ロイター] - 国際サッカー連盟(FIFA)は17日、不正疑惑が浮上しているジェローム・バルク事務局長を資格停止処分とし、倫理委員会に調査を要請したと発表した。不正の内容は明らかにされていないが、イスラエルの元選手ベニー・アロン氏が証言したチケットの不正転売への関与が原因とみられる。
アロン氏は17日、2013年に翌年のワールドカップ(W杯)ブラジル大会の優良チケットを確保し、転売して得た利益をバルク事務局長と分配する計画を立てたと証言。計画は実行されなかったが、バルク氏は代理人を通じてすぐさま疑惑を否定した。
バルク氏はほかにも、2007年に南アフリカのW杯誘致に関連して、1000万ドル(約12億4000万円)の賄賂を送金した疑惑で米検察当局の捜査対象となっている。米国とスイスの司法当局は今週、汚職スキャンダルの渦中にあるFIFAへの捜査を拡大し、さらなる逮捕者が出る見通しを示した。
バルク氏はすでに、ゼップ・ブラッター会長とともに、来年2月の選挙を最後に役職から退くことを示唆していた。
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