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米生保決算は過去最悪の見通し、公的資金注入の声も

 4月9日、米生保の決算は過去最悪になる見通し。写真はインディアナ州のコンセコ本社。2002年12月撮影(2009年 ロイター/Brent Smith)

 [ニューヨーク 9日 ロイター] 米生命保険会社が向こう数週間に発表する第1・四半期決算は、過去最悪の内容になるとみられている。生保業界がリセッション(景気後退)の次の犠牲者となるのを防ぐには、公的資金注入が必要との見方が市場関係者の間で強まりそうだ。

 各社の業績に差はあるが、収益は業界全体で悪化している。破たんを回避するために、当局が主導する形で合併買収が起きる可能性がある。

 生命保険会社は投資損失を背景にバランスシートが悪化しており、ダウ生保株指数は昨年9月以来で、70%近く下落している。

 業界大手のハートフォード・ファイナンシャル・サービシズHIG.Nは、時価総額が80%以上、減少している。また、リンカーン・ナショナルLNC.NとコンセコCNO.Nも、時価総額が同程度、減少している。

 モルガン・スタンレーのアナリスト、ナイジェル・ダリー氏は、6日付のリサーチノートで「コア利益の悪化、相当な規模の評価減、クレジット損失の拡大により、決算は失望を誘う内容になる」としている。

 大手格付け会社は、生保業界について、格上げより格下げする可能性のほうが高いと指摘。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は2月、セクター「全体の信用の質」が低下していることに懸念を示した。

 財務省は8日、一部の生命保険会社について、既存の不良資産救済プログラムによる公的資金注入の条件を満たしている、と指摘している。

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