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[シンガポール 14日 ロイター] - 14日の取引で、暗号資産(仮想通貨)のビットコインは4万ドルを上回った。テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がビットコインでのテスラ車支払いを再び認める可能性があるとツイートしたことを受けた。
マスクCEOは13日、ビットコインの採掘者が再生可能エネルギーの使用を増やせば、ビットコインでのテスラ車支払いを再び認めるとツイッターに投稿した。
このツイートを受け、ビットコインは13日に約10%上昇し、20日移動平均を上抜け。14日には4.3%高の4万0692.27ドルと2週間超ぶりに4万ドルを上回った。
個人投資家の取引仲介プラットフォームを運営するeTORO(イートロ)の市場アナリスト、サイモン・ピータース氏は「マスク氏の発言でビットコインが急騰した」と述べた。
著名投資家のポール・チューダー・ジョーンズ氏が14日にCNBCで、ビットコインは長期的な資産保護に最適な金融商品であり、金と同じようにポートフォリオに組み入れていると指摘したことも支援材料となった。
また、暗号資産分析サイト「コインゲッコー」の共同創業者、ボビー・オング氏は、ビットコインを後押ししていることで知られるソフトウエア企業マイクロストラテジーがビットコイン購入のために5億ドルを調達すると発表したこともビットコイン上昇につながったとした。
ビットコインは今年に入ってから約33%上昇しているが、中国当局の取り締まりを受けて6万ドル強の過去最高値から値を下げている。
金融サービス企業シグニアのトップ、マグダ・ヴィエジッカ氏は先週ラジオ番組で、マスク氏がビットコインの「価格操作」を行い、マスク氏は保有分の「大部分」を売却したと非難した。
これに対し、マスク氏はツイッターでヴィエジッカ氏の発言は「正確ではない」と指摘。「テスラは市場を変動させることなくビットコインを容易に売却できることを確認するため保有分の約10%を売却したに過ぎない」とした。
マスク氏は5月にテスラはビットコインを売却せず、売却したこともないとツイッターに投稿していた。投資家は来月に発表されるテスラの決算で保有分の変更が明らかになるか注目している。
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