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アングル:韓国のアルトコイン投資家、規制で暴落も「HODL」

[ソウル 13日 ロイター] - 韓国の暗号資産(仮想通貨)投資家、ユン・ハエリさん(26)は4月に暗号資産メタディウムに数千ウォンを投資したが、これまでにその資金はほぼ完全に吹き飛んでしまった。規制当局が「アルトコイン」と総称される、ビットコイン以外の小規模仮想通貨の規制強化に乗り出したからだ。

 7月13日、韓国の暗号資産(仮想通貨)投資家、ユン・ハエリさん(26)は4月に暗号資産メタディウムに数千ウォンを投資したが、これまでにその資金はほぼ完全に吹き飛んでしまった。6月29日撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

「運営業者の財務書類を読んでいなかったのは確か。主にコインの人気やメディア情報、友達のお勧めを元に投資した」と話すユンさんは韓国最大の暗号資産取引所アップビットでメタディウムを取引しているが、今最も心配しているのは、メタディウムが上場廃止とならないかということだという。

今回の規制は取引口座を保有している人物が実在していることを確認するためで、新法により、韓国にある数多くの暗号資産取引所は9月24日までにリスク管理情報を開示し、銀行と提携するよう義務付けられる。アナリストによると、取引所は銀行と提携するために数百ものアルトコインの上場を廃止する可能性がある。

暗号資産サービス提供業者として登録するには銀行との提携が欠かせないが、新法が成立したの3月初め以降、60以上の暗号資産取引所のうち、提携を確保できたのはアップビット、ビッサム、コインワン、コービットの4社のみ。暗号資産取引所に韓国のインターネット・セキュリティー当局からセキュリティー証明書を獲得することも義務付けられたが、5月時点で獲得したのはわずか20社だ。

<上場廃止で価格は急落>

ユンさんのように、アルトコインに数千ウォンを投資し、価格急落に見舞われた個人投資家は大勢いる。複数の取引所が銘柄の選別を進めているためで、既に複数のアルトコインがそのプラットフォームから除外された。メタディウムの価格は4月初めから一時94%の大幅な下げを記録し、6月末時点で32.1ウォン(0.0281ドル)となった。

アップビットは6月末に24種類のアルトコインの取引を停止。もう1つの大手取引所ビッサムも先週、4種類のアルトコインを上場廃止とした。両取引所の幹部はロイターに対し、上場廃止は定期的な見直しの一環であり、新規制が原因ではないと説明している。

しかし、野党議員ユン・ドヒョン氏の事務所は、上場しているコインの数とそのリスクは、銀行が提携先を選ぶ際の判断材料となりそうだと指摘する。

<爆騰信じ「HODL」>

新法の狙いは、マネーロンダリング(資金洗浄)の防止と若者がレバレッジをかけて暗号資産に投資するのを抑止することにある。別の野党議員クォン・ウニ氏の事務所が収集したデータでは、4大取引所で第1・四半期に新たに取引を始めた投資家の3分の2以上は40歳未満だった。

BofAセキュリティーズの5月付リポートによると、第1・四半期に韓国の暗号資産取引所の1日当たり出来高は1480兆ウォンに達し、主要株式取引所である韓国証券取引所とコスダックの合計出来高を超える日さえあった。

韓国金融委員会(FSC)幹部はロイターに対し、新法の基準を満たさない取引所が閉鎖する必要は必ずしもないが、通貨ウォンによる取引はできなくなると説明した。

しかし、そうした中でも、多くの投資家はアルトコインを「がっちりホールドする(hold on for dear life=HODL)」覚悟だ。HODLは暗号資産の世界で使われるスラング。

リー・ジャイキュンさん(27)は暗号資産に4000万ウォンを投資し56%の損失を出しているが、損切りするつもりはない。「コインはこのままにしておくつもり。既に大損をしてしまって、今さら引き揚げても意味がない。それに、年末までにもう1回爆上がりすると信じているから持ち続けるよ」とリーさんは話した。

(Joori Roh記者)

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