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セントヘレナ島に初の民間機到着、絶海の孤島に歓声

[ジェームズタウン(英領セントヘレナ島) 14日 ロイター] - 南大西洋の絶海の孤島セントヘレナ島に14日、南アフリカのヨハネスブルク経由で初の民間航空機が着陸し、拍手と歓声に迎えられた。今後は、週に1便が運航される。

1658年から英国領となっているセントヘレナ島は、アフリカのアンゴラから1900キロ西方に位置し、フランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトが死去まで幽閉された流刑の島として知られる。

人口は4500人。これまでは英国の貨客船でケープタウンから5日間航海する以外、ここを訪れる手段がなかった。

空港建設の話は1930年代からあったが、最適な場所が絶滅の危惧されるチドリの仲間であるワイヤーバードの営巣地に近かったため候補地から除外され、新たな候補地での建設費用が2億8500万ポンド(約424億円)に膨れ上がるなどしたため、たびたび延期されてきた。2016年に滑走路とターミナルが完成したものの、風のため大型機の離着陸が危険と判明し、開港がさらに1年遅れた。

緊縮財政下にある英国では、この空港を厄介者や「世界で最も無駄な空港」などと酷評する報道が散見された。

セントヘレナ島のフィリップス知事はこうした批判を一蹴し、民間機を受け入れる前から、空港は新生児を含む人命の救助につながる緊急医療輸送を可能にし、これまでの18カ月間にすでに存在価値を示していると説明。記者団に「世界で最も無駄な空港という報道を目にしているが、セントヘレナ島にとって、この空港はすでに最も有用な空港となっており、値段の付けられない貴重なものだ」と述べた。

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