July 5, 2018 / 7:31 PM / 11 days ago

米FOMC議事要旨:識者はこうみる

[5日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が公表した6月12─13日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、米経済が近く景気後退(リセッション)に陥る可能性があるかどうかが討議されたほか、力強さを見せている経済が通商問題を巡る世界的な緊張の高まりで影響を受ける可能性があるとの懸念が示されていたことが分かった。

7月5日、米FRBが公表した6月12─13日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、米経済が近く景気後退(リセッション)に陥る可能性があるかどうかが討議されたほか、力強さを見せている経済が通商問題を巡る世界的な緊張の高まりで影響を受ける可能性があるとの懸念が示されていたことが分かった。市場関係者からは、タカ派的な会合で中立水準超えても引き締めを継続することが判明したなどとのコメントが出ている。写真は2016年1月、ワシントンのFRB(2018年 ロイター /Jonathan Ernst)

市場関係者のコメントは以下の通り。

●タカ派的な会合、中立水準超えても引き締め継続

<ジョーンズトレーディング(コネチカット州)の首席市場ストラテジスト、マイケル・オルーク氏>

6月の連邦公開市場委員会(FOMC)は明らかにタカ派的な会合だった。市場では、中立的な状態に戻れば連邦準備理事会(FRB)は利上げを打ち止めにするとの見方が常に出ていた。FRBが中立的な水準を超えても引き締めることが分かったことで、市場は動揺する可能性がある。大きな意外感はないが、FRBがこうしたことをはっきりと示すことはそう頻繁にあることではない。

今年は合計4回、もしくは5回の利上げが実施されるのか、市場はなお手掛かりを得ようとしている。

●利回り曲線平坦化進めばFRBの懸念深まる

<ウエルズ・ファーゴ証券(ノースカロライナ州)のシニアエコノミスト、サム・ブラード氏>  

経済的な見地からすれば、現状と一致する。米経済はエンジン全開の状態で、第2・四半期の成長率は4.5%になるとみている。ただ、このペースは持続可能ではない。関税措置の影響は下半期に顕在化し始める可能性があり、下半期の成長率は3%近辺になると予想している。

連邦準備理事会(FRB)は6月の会合で利上げを決定し、景気見通しを引き上げると同時に、年内に想定される合計の利上げ回数の予想も4回に引き上げた。ただ、今後の利上げに利回り曲線の平坦化はどのような影響を及ぼすのだろうか。平坦化が進むにつれ、FRB当局者の懸念も深まることになる。

●新材料なし、今後の経済動向見極め必要

<ウェドブッシュ・セキュリティーズのシニアバイスプレジデント、スティーブン・マソッカ氏>

市場を動かすような新材料はない。

米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーは米通商政策の影響、および企業の設備投資を巡り懸念を表明し、こうした懸念は妥当と言える。

こうした状況に経済が今後2─3カ月でどのように反応するかを見極める必要があることから、6月のFOMCの結果から一定の結論を引き出すことはできない。

米経済が現状を維持すれば、米連邦準備理事会(FRB)は9月に利上げに動くだろう。ただ、指標が8月終盤、9月初旬に急激に悪化すれば、利上げは見送られるだろう。

そのため6月の会合は大きな意味を持たず、市場は反応薄となっている。

●経済は力強く逆イールドないと判断

<レイモンドジェームズ(メンフィス)のシニア市場ストラテジスト、エリス・ファイファー氏>

利回り曲線について討議されたことに意外感はない。一部連邦準備理事会(FRB)当局者は、一段の利上げがイールドカーブ逆転(長短金利の逆転)につながることは避けたいとの見解を示している。

貿易戦争が勃発し、景気が急速に冷え込めば、FRBは手綱を緩める。一方、何らかの合意が得られ貿易戦争が収束すれば、FRBは利上げを継続する。

FRBは基調的な経済は十分に力強いため、イールドカーブの逆転は起こらないとみている。今回の議事要旨にはこの点以外に意外性のあることは含まれていなかった。

●通商が最大のリスク、FRBは企業への影響注視

<パシフィック・オルタナティブ・アセットマネジメント(カリフォルニア州)のポートフォリオマネジャー兼シニアクレジットストラテジスト、プトリ・パスクアリー氏>

連邦準備理事会(FRB)は、経済成長を巡る指標と労働市場の力強さを踏まえ、年内はあと2回の利上げを実施する。FRBは金利は緩やかに、段階的に上昇していくとの見方を示している。

ただ通商問題が最大のリスク要因となっている。このため、FRB当局者は通商問題が企業や投資の動向のほか、全般的な信頼感にどのような影響を及ぼすか注視していくだろう。企業は事業計画を棚上げするのか、FRBは今後こうした点に注目するとみられる。

●利上げサイクル小休止のハードル極めて高い

<ジャニー・モンゴメリ・スコットの首席投資ストラテジスト、マーク・ラスチニ氏>

FRB当局者が通商問題を注視していることが明らかとなった。同時に、この問題が経済へのより長期的な影響に発展する恐れがあるものの、米経済の力強さが利上げ継続を正当化することへの認識も示された。

イールドカーブのフラット化が進む中、「緩和的」との文言を削除すべきか苦悩しているようだ。FRBは恐らく、関税の影響が指標に表れるまで利上げを継続するだろう。利上げサイクル小休止のハードルは極めて高く、投資家もそれを理解している。

*内容を追加して再送します。

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