[23日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が23日に公表した11月1─2日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、政策立案者の「かなり多数」が、利上げペース鈍化が「間もなく適切になる」との見方に同意したことが分かった。市場関係者の見方は以下の通り。
●12月会合の利上げ幅は0.50%
<LPLフィナンシャル(ノースカロライナ州シャーロット) のチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏>
特にサプライズはなかった。インフレは来年には抑制されると予想され、連邦準備理事会(FRB)は利上げペースを減速させる。
12月の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で決定される利上げ幅が0.50%ポイントになるのは合理的に想定可能だ。
来年に景気後退(リセッション)に陥る可能性は高まっているが、FRBがこれに対応すれば、景気後退は短く、かつ浅いものになるだろう。
●ハト派的ではないが声明に近い内容
<スパウティングロック・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、リース・ウィリアムス氏>
ハト派的とは言いがたいが、FOMC声明に近いもので、パウエル議長の記者会見とはかなり異なっていた。FRBは声明で利上げをなお継続するが、金融政策にタイムラグがあることを認識しており、これまでかなり積極的だったため、利上げペースを鈍化させるとしており、議事要旨でも同様の内容が示された。これにより市場にやや安心感が広がった。
●利上げ幅0.50%に移行、近く引き締め停止
<アンソン・ファンズ(トロント)のポートフォリオ・マネージャー、モーズ・カッサム氏>
議事要旨でこれまでに出ていた観測が裏付けられた。つまり、利上げ幅は0.75%ポイントから0.50%に移行し、近く利上げは停止される。連邦準備理事会(FRB)は過去に例がない迅速な利上げを実施し、今はその影響を判断するために時間が必要だと考えている。
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