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午後3時のドルは134円半ばへ小幅安、日銀総裁候補の発言に上下

[東京 24日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅ドル安/円高の134円半ば。衆院で行われた日銀正副総裁候補の所信聴取を受けて、ドルは134円前半から後半を行き来する荒い値動きとなった。

 2月24日 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅ドル安/円高の134円半ば。写真は1ドル紙幣。2021年11月撮影(2023年 ロイター/Murad Sezer)

衆院議院運営委員会で植田和男・次期日銀総裁候補に対する所信聴取が始まった午前9時半以降、ドル/円は上下に激しい動きとなった。開始直後、植田氏が現行政策の容認に言及するといったん134.90円まで急上昇したが、その後は1時間程度の間に134.05円まで下落し、再び134.91円まで切り返すなど、大きな変動が続いた。

午後3時までの値幅は上下1円に満たなかったものの、短期筋を中心に売買は激しく交錯した。市場筋によると、午前の取引量は通常に比べて「かなり高水準」(国内金融機関)だったという。

この日は実需の売買が集中する五・十日にあたり、ドルの高値圏で国内輸出企業の売りがかさんだことも、上値を抑える要因となった。

副総裁候補の内田真一日銀理事、氷見野良三前金融庁長官に対する聴取が行われた午後は、134円半ばから後半と比較的狭い値幅の動きにとどまった。今回の聴取では「数円の変動を期待した向きも少なくなかったようだが、午前の値動きがさほど大きくならなかったので、短期筋も様子見に転じた」(同)という。

植田氏は聴取で、イールドカーブ・コントロール(YCC)について「基調的な物価見通しが一段と改善していく姿になっていけば、正常化方向での見直しを考えざるを得ない」と述べ、将来的な見直しに言及した。ただ、現在はさまざまな副作用が生じているものの「2%目標の実現にとって必要かつ実質的な手法だ」と述べた。

植田氏の発言中に円は乱高下したものの、その内容は「安全運転」との評価が多かった。ニッセイ基礎研究所上席エコノミストの上野剛志氏は「全体的には現在の日銀の経済・物価の見方および金融緩和の継続方針を踏襲した内容だった。(今後は)状況をみながら、副作用への対処を優先していくのではないか」と話している。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 134.59/61 1.0596/00 142.62/66

午前9時現在 134.61/63 1.0596/00 142.65/69

NY午後5時 134.70/74 1.0595/98 142.70/74

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