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来週のドル/円、リスク資産圧縮が本格化すれば下値リスク高まる
May 16, 2014 / 6:29 AM / 4 years ago

来週のドル/円、リスク資産圧縮が本格化すれば下値リスク高まる

[東京 16日 ロイター] - 来週の外為市場は、リスク資産のロング・ポジションの巻き戻しがどの程度まで進むかが焦点となり、ドル/円の下値リスクが意識されやすい展開となりそうだ。

 5月16日、来週の外為市場は、リスク資産のロング・ポジションの巻き戻しがどの程度まで進むかが焦点となり、ドル/円の下値リスクが意識されやすい展開となりそうだ。写真は昨年4月、都内で撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai)

足元の国際金融証券市場では、これまで買い進まれていたリスク資産が売られ、安全資産が買い戻される動きが広がり始めている。

これを受けて、米10年国債利回りは2.4%台後半と7カ月ぶり低水準、独連邦債10年物利回りは1.31%と1年ぶりの低水準にそれぞれ低下した。

一方、過去最低水準まで低下していたイタリアやスペイン国債の利回りは反転上昇し、ギリシャ国債利回りは3月以来の高水準となっているほか、連日高値を更新していた米国株にも変調の兆しが表れている。「米長期金利が下がる中、日本株が下げ幅を拡大すれば、ドル/円の下値リスクが意識されやすい」(機関投資家)という。  

予想レンジはドル/円が100.50―102.50円、ユーロ/ドルが1.3600―1.3800ドル。 

19日から始まる週では、日銀の金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨、中国の5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が注目され、内容次第では、リスク資産の巻き戻しの流れを左右する可能性がある。

  <日銀決定会合> 

日銀は20―21日に開く金融政策決定会合で、資金供給量を2年で2倍に引き上げる「異次元緩和」の継続を決める見通しだ。

会合では、消費税率引き上げの影響を点検するが、駆け込み需要の反動減は現時点で想定内とみており、緩やかな回復との景気判断を維持する。雇用情勢の改善などに伴う賃金・物価への上昇圧力の継続や、企業の価格設定行動の変化を背景に、日銀は物価目標の達成に自信を深めている。

海外ファンド勢の間で5月の決定会合に対する「追加緩和の期待値はゼロで、政策据え置きでも、失望感による円買い戻しはほとんど出ないとみていいだろう」と野村証券・金融市場調査部のチーフ為替ストラテジスト、池田雄之輔氏は言う。

  <FOMC議事録>

22日には、4月29―30日分のFOMCの議事要旨が発表される予定だ。

イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は15日、米国が健全な経済を実現するまでにはまだ道のりがあるとの認識を示したうえで、FRBは「米経済回復を引き続き支援していく」と強調した。

「外為市場では、イエレン氏がハト派であるとの見方で収斂しているため、ハト的な議事録の内容にはサプライズはない」(野村証券・池田氏)。ただ、議事録で将来の出口戦略への言及があれば、金利の上振れ要因になるだろう、と同氏は予想する。  

  <中国PMI>

22日には、また、中国5月の中国PMI速報値が発表される。4月の速報値は48.3で、3月の改定値48.0から上昇したものの、景気拡大と縮小の節目である50を4カ月連続で割り込んだ。

アナリストらは、構造改革が経済活動をさらに圧迫するとみており、政府が向こう数カ月間に一段の景気支援策を講じるとの見方が広がっている。

一方、中国関連では、地政学的リスクもある。

米政府高官は15日、南シナ海での中国の行動は米中関係に悪影響を及ぼしている、との認識を示した。バイデン米副大統領は、米国を訪問した房峰輝・中国人民解放軍総参謀長に対して、南シナ海における中国の行動は「危険かつ挑発的」であり、停止しなければならないとの考えを表明した。 

  <ウクライナ大統領選>

25日には、ウクライナの大統領選が予定され、リスクオフが広がる可能性が警戒されている。

直近5月の世論調査によれば、ヤヌコビッチ大統領を退陣に追い込むデモを支援した新欧米派のポロシェンコ氏が47.9%の支持率を得ており、圧倒的な勝利を収めると予想されている。

「11日の住民投票で自治権拡大が賛成大多数という結果になったドネツクやルガンスクを中心とする南東部で、大統領選が予定通り行われるか不透明であり、全国規模で実施されないようだと、今後の混乱の種になり、地政学リスクを高めることになる」とプレビデンティア・ストラテジーの外為ストラテジスト、山本雅文氏は言う。  

ベストシナリオは、親欧米派のポロシェンコ氏が当選しても、対ロ関係改善姿勢をみせることで、こうしたシナリオ下では、ルーブル高、米長期金利上昇、ドル/円相場の上昇という反応が予想される、と同氏は述べ、逆に、親欧米派が当選し、ロシアと外交、軍事面で対決姿勢を強める展開になれば、反対の市場反応が予想されるとした。

為替マーケットチーム

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