[東京 25日 ロイター] - ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円 午後3時現在 102.28/30 1.3824/28 141.40/44 正午現在 102.22/24 1.3833/37 141.41/45 午前9時現在 102.23/25 1.3834/38 141.43/47 NY午後5時 102.24/26 1.3839/41 141.46/50 午後3時のドル/円 は、前日のニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わ らずの102円前半。日経平均株価 に連動して上下に振れたが、値幅は極めて小 さかった。市場の関心はすでに来週の3月米雇用統計に向かっており、それまでは方向感 を欠く展開になるとの声も出ている。 午前7時から午後3時までのドル/円の値幅は、上下21銭。マイナス圏で推移して いた日経平均が後場、プラス圏になるとドル/円は連れ高となり102.35円まで上昇 した。ただ、その後は新たな手掛かり材料もなくもみ合った。 <変動率低下で102円台のオプション取引活発> チャートでは、21日の安値102.01円と19日の高値102.69円がレンジ を形成している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジスト、植 野大作氏は「どうしても期末前に売買しなければならない人以外は積極的に動かない。市 場(の意識)はすでに来年度以降という雰囲気で、米国の雇用統計や日銀の政策決定会合 に意識が向いている」と指摘する。 きょうは米国で1月S&P/ケース・シラー住宅価格指数や2月新築1戸建て住宅販 売が発表されるほか、3月消費者信頼感指数やリッチモンド連銀製造業指数も予定されて いる。「内容が良ければドル/円は上昇し、悪ければ下落する。教科書通りの反応になり そうだが、雇用統計前にトレンドを作りこんでいけるかといえば難しい」(三菱UFJモ ルガン・スタンレー証券の植野氏)という。 ボラティリティの低下を反映し、102円台のオプションが活発に取引されているよ うだ。大手信託銀の関係者は「102円ストライクと102.50円のオプションがけっ こう出合っているようだ。市場参加者は動きが少ないとみて、とりあえずプレミアムを稼 ごうという戦術だと思う」と話す。 <リパトリ「今は昔」> 超円高局面で日本の輸出企業の海外への拠点移転が進んだ結果、円安でも輸出が増え ず、貿易赤字が定着する一因になっている。貿易赤字基調は実需のドル買いの強さを示唆 するが、これまで年度末恒例だった「リパトリに伴う円高圧力」にも影を落としている。 りそな銀行市場・トレーディング室のシニアクライアントマネージャー、尾股正寿氏 は「一昔前なら3月はリパトリというか、決算がらみで外貨を円に換える動きがあったが 、いまや、日本でモノを作って売っているビッグネームが非常に少なくなった。外で作っ てどこかに売りに行くスタイルに変わった。なので、大きなTTB(米ドルを円に換える ときに適用されるレート)のフローが本当になくなった」と話している。 (杉山健太郎)
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