〔外為マーケットアイ〕
<19:06> ドル一時93円回復、白川日銀総裁の辞意表明でやや円売り
ドル/円が一時93円を回復、93.05円まで上昇した。白川方明日銀総裁が4月8日の任期満了を待たずに2人の副総裁とともに辞任する意向を表明したことで、やや円安に振れた。現在は92.81円付近。
シティバンク銀行・個人金融部門の尾河真樹シニアFXマーケットアナリストは、白川総裁について「政策メンバーの中では最も緩和に慎重だった」と指摘。白川総裁が任期満了を前に辞任することで次期総裁が予定よりわずかに早く就任することになり、海外勢は若干円売りの反応を見せるかもしれないとした。
ただ、白川総裁の辞意表明が持続的な円安につながるかについては慎重な見方を示した。「次期総裁には緩和推進派が選ばれるであろうということを織り込んだうえで今の為替レートになっている。次にポイントになるのはその中でも誰が就任するかで、為替相場へのインパクトがあるとみている」と述べた。
この日序盤の欧州市場では、イタリア国債の利回りが急低下し、1月のユーロ圏総合PMI改定値が速報値を上回るなど好材料が相次ぎ、ユーロが急回復。ドル/円も水準を戻していた。
<15:13> 豪ドル/円底堅い、豪中銀の利下げ時期めぐる観測や中国景況感が支援
豪ドル/円AUDJPY=は96.11/18円の気配で、底堅い。外為どっとコム総研のジェルベズ久美子研究員によれば、豪中銀の追加利下げが差し迫ったものではないとみられること、この日HSBCが発表した中国1月サービス業PMIが良好な結果になったことがサポート要因になっているという。
豪中銀はこの日、政策金利の据え置きを決定。声明では追加緩和の余地に言及したが、同時に「2012年の緩和が完全に効果を発揮するには時間がかかる」とも指摘し、緩和効果の発現を待つ姿勢を示した。
ジェルベズ氏は、豪ドル/円の先行きを見極める上ではこの日の欧州市場の動向が重要になると指摘。前日はスペインやイタリアの政局不安でリスクオフムードが強まったが、このムードが持続するかに注目している。
<14:35> ユーロ/ドル軟調、ECB理事会で利下げ支持派が出る展開に警戒
ユーロ/ドルは軟調。1.3485ドル付近。前日の海外市場ではスペインやイタリアの政局不安から1.36ドル前半から大きく下落したが、東京時間に入っても下げ止まらず、じりじりと水準を下げている。「ここまで積み上がったユーロ買いポジションを落とす動きが続いている」(大手邦銀)という。
さらに、7日に欧州中央銀行(ECB)理事会が予定されており、市場参加者はユーロ買いに動きにくくなっている。この大手邦銀の関係者は「誰か、利下げに手を挙げるメンバーが出てくるかもしれず、ドラギ総裁の会見が注目される。ユーロ安の恩恵を受けて欧州景気は回復しただけに、現在のユーロ高は景気に良くない」と話し、ユーロがさらに下落する展開に備える構えを見せた。
<13:15> 豪ドル一時96円割れ、豪中銀は追加緩和の余地に言及
豪ドル/円AUDJPY=は95.94円まで下落した。現在は96.00/10円の気配。オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は政策金利であるオフィシャルキャッシュレートを3.0%で据え置いたが、声明文で「インフレの状況により、必要な場合は追加緩和の余地がある」としたため、豪ドルの重しとなっている。
<12:32> 豪ドル96.21円付近、豪中銀は予想通り政策金利を据え置き
豪ドルは対円AUDJPY=で96.21円付近。オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は政策金利であるオフィシャルキャッシュレートを3.0%で据え置いた。ロイター調査では、RBAは政策金利を据え置くことがほぼ確実視されていたため、目立った反応は出ていない。
<11:36> ドル92円前半、一部ファンド勢には円ショートの再構築余地も
ドルは92.36円付近、ユーロは124.63円付近。ドルは92.56円、ユーロは125円ちょうどまで上昇したが、現在は騰勢が収まっている。
市場では引き続き短期筋の動向に注目が集まっているが、一部のファンドはいったん圧縮した円ショートポジションを今後拡大する余地があるという。
「海外ファンド勢は1月22日の日銀決定会合前後にいったん円ショートをピーク時の半分程度まで落としたもようだが、その後は再構築できていないのではないか」と野村証券金融市場調査部チーフ為替ストラテジストの池田雄之輔氏は言う。決定会合後はエマージングマーケットファンドなどの新規プレーヤーが円ショートに殺到してくるなかで、円売りに乗り遅れたマクロファンドが多いと同氏は見ている。このため、ドル/円のディップがあれば買いたいファンドが潜在的に多く、ドルの下値リスクを限定的なものにしているという。
<10:15> ドル92円半ば、米司法省はS&PのCDO格付けめぐり民事訴訟の意向
ドル/円は92円半ばで神経質な値動き。ユーロ/円は124.90円付近で今朝の高値圏。前日の急落を経て反発モードに入っている。
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は4日、2007年の債務担保証券(CDO)の格付けをめぐって問題があったとして、米司法省から民事提訴の通知を受けたと発表した。金融危機に絡んで米連邦政府が格付け会社を提訴する初めてのケースとなる見通し。
S&Pは、提訴は法的根拠を完全に欠いているとし、「S&Pの格付けが商業的利益によって動機付けられており誠実ではないとする米司法省の主張には誤りがある」とするコメントを発表した。 関係筋によると、提訴は5日にも正式に発表される見通し。
S&Pは、サブプライム住宅ローンの債権を組み込んだCDOを2007年に一斉に格下げし、市場の混乱を招いた。米議会などから当時、それまでの格付けが甘く、対応が遅かったのではないかとの批判が出ていた。
S&Pは出版大手マグロウヒル・カンパニーズMHP.Nの傘下企業。マグロウヒルはこのニュースを受けて13.8%下落。ロイターのデータによると、1日の下げ幅としては1987年以降で最大となった。
<09:58> ユーロ124円半ば、株安進めばもう一段の調整も
ユーロ/円は124.48円付近。前日大幅に下方調整したユーロ/円について、市場では「東京時間は五・十日で買いが出やすいが、もし、もう一段株が売られるようなら、さらに下落するだろう」(機関投資家)との指摘が出ていた。
ユーロ/円は、このところ円安とユーロ/ドル高という「ダブル・エンジン」で騰勢が顕著だったが、2月1日につけた126.97円の高値から、きょう早朝の取引で124.17円と短期間に約2.8円下落している。
<09:38> ドル92円前半、輸入勢の買いで91円台から反発
ドルは92.30円付近。朝方は株安懸念から一時91.96円付近まで下押ししたが、五・十日に当たるこの日は輸入企業のドル買い需要も手伝って、92円台を回復している。ユーロは124.63円付近。前日は海外ファンド勢の売りを受け126円後半から一気に124円後半に下落し、この日も朝方一時124.17円まで下値を伸ばしたが、現在は反発している。
<08:18> 豪ドル96円前半、ロイター調査では豪中銀は政策金利据え置き
豪ドル/円AUDJPY=は96.13/20円の気配で、ニューヨーク市場午後5時時点の96.37/41円から小幅に下落している。対ドルでは1.0438米ドル付近でニューヨーク終盤とほぼ変わらず。
きょうはオーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)の金融政策決定会合が予定されている。ロイター調査によると、RBAは政策金利を据え置くことがほぼ確実視されているが、年内に再利下げする可能性が大きい。
調査対象のエコノミスト23人のうち22人は5日に政策金利を3%に維持すると答えた。RBAは昨年12月の前回会合で利下げしていた。 ドイツ銀行のチーフエコノミスト、アダム・ボイトン氏は「経済状況は数カ月前の想定よりもやや明るさが増し、鉄鉱石価格もずっと高くなっている」と指摘した。
RBAは昨年で合計125ベーシスポイント(bp)の利下げを行い、その理由としてインフレの落ち着きや国内労働市場の軟化、主要輸出品の一部の価格下落を挙げていた。 しかしオーストラリアの輸出の稼ぎ頭である鉄鉱石.IO62-CNI=SIは今年1月、1年3カ月ぶりの高値をつけて、同国の経済の先行きを明るくしている。
先物金利<0#YIB:>が示す利下げ確率は20%、スワップ金利CSSYはやや高い23%を織り込んでいる。
<07:52> ドル92円まで下落、株価を手掛かりに円買戻し続行も
ドルは92円まで下落。早朝の高値は92.34円だった。ユーロは124.78円から124.26円まで下落した。
この日は株価を手掛かりに、円の買い戻しが一段と進むか否かに関心が集まっている。
前日の海外市場では、米株安や欧州の政局不安を背景に質への逃避の動きが広がり、米国債が買い進まれ、ドル/円は下落した。。
スペインでは、ラホイ首相率いる与党国民党が不正献金を受け取り、その資金が首相や党幹部に流れていたとの疑いが浮上、野党から首相の辞任を求める声が上がっている。ラホイ首相は疑惑を否定したが、スペイン10年債利回りは前日、6週間ぶりの水準に上昇した。 一方、今月総選挙を控えるイタ