〔外為マーケットアイ〕
<16:53> ユーロ一時1.36ドル回復、アジア勢などの買いで急上昇
ユーロ/ドルは1.36ドル前半。夕方にかけての取引で、売り方向に動いた後、1.3460ドル付近から大きく上昇している。信託銀関係者は「利下げ観測から下落方向だとは思うが、ユーロ/ポンドなども一緒に動くので、振れ幅が大きい」とみている。下落局面で売り手はモデル系ファンドの可能性が指摘された。その後はアジア勢のユーロ買いが入ったとみられている。ユーロ/英ポンドEURGBP=D4が下げ渋ったことからユーロが切り返し、ユーロ/ドル上昇につながったとの見方も出ている。
<15:04> 英ポンド1.49ドル付近、FT記事が材料視されれば売りとの見方
英ポンド/ドルは1.4900/06ドル付近。7―8日に英中銀金融政策委員会が開かれるが、英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙に掲載されたダーリング英財務相のインタビュー記事が材料視されれば大きく売られるとの見方が出ている。ダーリング英財務相は7日、同紙とのインタビューで、英経済の現状について「困難」という言葉を繰り返し、「現在の状況では、責任のある財務相として仕事が終わったと言うことはできない。それとは程遠い」などと語った。英ポンドは今週に入ってからやや買い戻されていたが、英経済の地合いの悪さが意識されれば再び売られやすくなり、ユーロ売りに波及するとみられている。
<14:18> ユーロ126.75円付近、午後は動意薄
ユーロ/円は126.75/78円付近。外銀筋は午後の取引について「ばらばらで、リアルマネーのクロス円売りがわずかにみられた程度」で、動意は薄い。ドル/円は94円挟みだが、「上値で売りたい投資家が多い上値は重そうだ」としたうえで「当面は95円乗せを試せるかどうかがポイント」との見方を示す。ただ、仮に95円まで上昇しても、売り圧力が大きく「100円などかなり遠い感触」(証券)とみられている。
<13:46> ドル/円ボラティリティ横ばい、ドル高で若干軟化傾向も
通貨オプション市場では、ドル/円の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)が、スポット市場でのドル高/円安トレンドの継続を反映して横ばいで推移している。最近のボラティリティは基調として若干の軟化傾向にあるものの「市場のフォーカスが再び弱い米経済指標に移り、ドルの下落リスクが高まるという警戒感から、ボラの大幅な下落はないだろう」(証券会社)という。
1カ月物ボラティリティは18.4%付近で、前日東京市場終盤の18.3%とほぼ同水準。1年物ボラティリティは14.6%と前日比横ばい。1カ月物ボラティリティは昨年12月下旬に一時20%前半まで上昇した。
「ドルは昨年の8月から20日平均線にほぼ沿う形で下落してきたが、年末年始のドル高で、トレンドを離れて反発局面にある。いったんは95円台をトライする可能性が強い」(同証券会社)という。
<13:27> ドル93.80円付近、米雇用統計後の値動きに関心
ドル/円は93.80/82円付近でもみあっている。足元では「ECBの利下げ観測を背景としたユーロ売りなのか、それともドル買いなのかを見極めている」(証券)という。また、市場関係者は9日発表の米雇用統計後の値動きに関心を寄せている。雇用統計の悪化でドル売りとみられる反面、「雇用統計の悪化は織り込み済みで、オバマ新政権の発足までドル買いが続く可能性がある」(同証券)との見方もある。
<11:01> 対日投資ファンドの非課税化が話題、円相場への影響は見方様々
7日付の日本経済新聞が、日本政府が対日投資の促進に向けて、ファンドを通じて日本に投資する海外投資家への課税について、株式譲渡益を原則非課税とすることを柱とする見直し策を固めたと伝えたことが、市場で話題となっている。日本への資本流入が加速する可能性があるとの見方から、朝方の取引で「気の早い一部海外勢がドル/円を売り仕掛けた」(外銀)という。
しかし一方で「株高期待につながれば(資金流出見込みから円売りが進みやすくなるため)クロス円のサポート材料」(都銀)との声もあり、その影響をめぐっては見方が交錯している。「日本は規制やしがらみが多く海外からのマネーがほとんど入ってこないので、同時にある程度の規制緩和が進めば、かなりの勢いで資本流入が起こる。日本株に巨額の資金が流入すれば、間違いなく円は上昇基調になる」(先の外銀)との指摘もあった。
<09:55> ECB利下げ観測の高まりがユーロ安の一因、底流はポジション解消の動き
前日のユーロ大幅下落の一因として市場では、欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測が強まった点を指摘する声が出ている。欧州連合(EU)統計局が前日に発表した08年12月のユーロ圏15カ国EU基準消費者物価指数(CPI)が前年比1.6%上昇と市場予想の1.8%上昇を下回ったうえ、ECBのインフレ目標2%も大幅に下回ったためだ。
さらにパパデモスECB副総裁が4日、一段の利下げが必要な可能性があると述べたのに続き、前日にはECB理事会メンバーのコンスタンシオ・ポルトガル中銀総裁が、ユーロ圏のインフレ率が目標を過度に下回ることを避けるために必要な場合は、追加利下げで対応すると発言したことも、追加利下げ観測の高まりにつながったという。
しかし前日のユーロ圏債券市場では、10年物利回りが3週間ぶり高水準をつけるなど金利が上昇。「追加利下げ観測の高まりやウクライナ経由のガス供給問題など様々な理由が(ユーロ安要因として)指摘されているが、一方で(年末に大きく売られた)ポンドや豪ドルも全面高になっている。最近のユーロ安やポンド高、ドル高はすべて年末の大きな値動きの反動という側面が強い」(都銀)との指摘が複数出ている。
ECBは15日に今年初の理事会を開催する。ユーロ/ドルは現在1.3485ドル付近、ユーロ/円は126.60円付近。
<09:10> ドル93円前半、1カ月ぶり高値から反落
午前9時現在のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅下落し93円前半で取引されている。年明け後の短期間で大きくユーロ安/ドル高が進み、ドル/円が目先の上値めどとされている95円台に接近してきたことで「戻り売りを狙う向きが出始めた」(都銀)という。
ドルは前日海外市場で一時94.65円まで上昇。1カ月ぶり高値を更新した。
<08:40> ドル93.20円へじり安、利益確定売りが先行
ドルが93.20円までじりじりと下落。前日海外でつけた1カ月ぶり高値から1円半近い下げとなった。市場では「さすがに短期間で値動きが大き過ぎる」(都銀)として、上値での売り需要が増えてきたとの声が複数出ている。ユーロ/円EURJPY=もきょう朝方の高値126円後半から、現在は125.82円まで下落した。ユーロは1.3500ドル付近。
<07:59> 投機筋は売買手控え、取引量増えず値の振れやすい状況続く
為替市場では、取引量の少なさを指摘する声が相次いでいる。年明けから7日が経過して例年ならもう売買は通常通りに戻っている時期だが、「今年は依然として取引量が少ない。それで値が振れやすくなり、ユーロ/ドルなどの大幅な変動につながっている」(都銀)。金融危機をきっかけに市場の変動が大きくなり、多くの投機筋が損失を抱えて売買を手控える状況は「年明け後も変わっていない」(外銀)という。
市場筋によると、参加者がまだ少ないきょう早朝、電子取引端末に表示されるユーロ/ドルの売買気配値は、売りと買いが100ポイント近くかい離している。売買本格化前の日本時間早朝は当然、取引量が少なめだが「それにしても(売買が)薄すぎる」(先の都銀)状況。
ユーロ/ドルは今年の高値から前日の安値までの下落幅がわずか3営業日で746ポイント、ユーロ/英ポンドEURGBP=D4は同623ポイントに達している。
<07:18> きょうの予想レンジはドル93.00―94.80円付近、上値は売買交錯か
きょうのドル/円JPY=の予想レンジは93.00―94.80円付近。ドル/円は1カ月ぶりの高値をつけてテクニカル上のふし目を上抜けたが、市場のドル先安見通しは相変わらず根強く、95円という心理的なふし目を控えて上値では「輸出企業や利益確定の戻り売りが出やすくなる」(外銀)との声が出ている。ただ年明け後に大きく下落しているユーロが再び下値試しとなれば、もう一段のドル買いにつながる可能性もあるという。
ユーロEUR=は前日海外で一時1.3312ドルまで下落。昨年12月12日以来、3週間ぶり安値をつけた。現在は1.3520ドル付近へ反発している。
<07:05> ドルは海外で一時94.65円まで上昇、1カ月ぶり高値を更新
前日海外市場では、東京市場午後の流れを引き継いでユーロ安/ドル高が進行。ドルJPY=は一時94.65円まで上昇し、昨年12月1日以来1カ月ぶり高値を更新した。テクニカル上、昨年11月高値から12月につけた13年ぶり安値の半値戻しを達成したこととなる。現在は93.70円付近へ小幅に反落して取引されている。
(東京 7日 ロイター)