for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

東京外為市場・正午=ドル91円後半、鳩山首相辞任表明でじりじり円売り

         ドル/円JPY=   ユーロ/ドルEUR=  ユーロ/円EURJPY=

正午現在     91.60/63  1.2245/50  112.17/21

午前9時現在   91.14/17  1.2245/49  111.63/65

NY17時現在   90.97/01  1.2201/06  111.21/26

--------------------------------------------------------------------------------

 [東京 2日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点から

上昇し、91円後半で推移している。鳩山首相の辞任表明を受けてじりじりと円が売られ、

ドルは約2週間ぶり高値の91.78円まで上昇した。クロス円も全般に上昇した。ただ、

上昇ピッチは緩やかで、参加者の間では、首相辞任は一時的な材料との声が聞かれた。

 ロイターがNHKの報道を受けて鳩山首相が辞任の意向と伝えたのは午前9時35分。

午前9時過ぎからユーロ/円に輸出企業やインターバンク勢の売りが出ていたことで、

ドル/円も91.05円前後まで売られていたが、この報道でドルは緩やかに買い戻しが

優勢になった。

 クロス円も全般に上昇し、ユーロ/円が112.50円まで、アジア時間安値から

1.50円を超える上げとなったほか、豪ドル/円も76円後半まで1円以上、英ポンド

/円も135円前半まで2円近い上昇となった。鳩山首相の辞任に加え、米国株先物が

しっかりで推移し、日経平均.N225が下げ渋って前引けまでに切り返したこともクロス円

を底上げした。

 ドル/円でも、円売りが一気に進んだわけではなく、上昇ピッチは緩やかだった。政治

に敏感な海外勢は「(円売りに)動いた」(外資系銀行)ものの、「それほどは目立たな

かった」(国内金融機関)。国内勢からは「鳩山首相の辞任を意識してドルを買ったわけ

ではなく、朝方売ったクロス円を買い戻して手仕舞った。これがドル/円に波及したよう

だ」(大手銀行)との声も聞かれた。もともと「日本の政治は為替の材料になりにくい」

(別の大手銀行)との見方が強かったため、「首相辞任は、一時的な材料で終わるのでは

ないか。インパクトは限られそうだ」(大手銀行)という。

 市場では「ドルは91.60円付近にあったストップロスをつけたことで上値が伸びた

ようだ。91円半ばのテクニカルポイントを超えてきたことで、やや上値期待が高まった

面もある。鳩山首相の辞任という材料もあるが、テクニカルにたまたまそういう位置にい

たという面も大きかっただろう」(国内金融機関)との声が上がっている。

 ただ、「海外時間に円が売られる可能性はある」(大手銀行)との見方があり、本格参

入後の海外勢の動きが注目されている。

 <次は菅首相との見方広がる、新布陣への期待感乏しい>

 鳩山首相のほか小沢民主党幹事長も辞任する見通しだが、市場へのインパクトはそう大

きくなかった。普天間基地問題の混迷で政局が不透明感を強めていたことから、「サプラ

イズ感はない」(国内金融機関)という。さらに「ここにきて政局不透明感が強まってい

たので、朝方から軽く円を売っていた。首相辞任もその程度で消化されるのではないか。

辞任で何かが変わるとも思えない」(国内金融機関)との声があった。

 鳩山首相が辞任を表明したことで、参加者の関心は次期首相に集まっており、「順当に

いけば、次の首相は菅財務相」(邦銀)との見方が一般的。「参加者は菅財務相の円安誘

導的な発言の印象が強い。首相になっても円安バイアスが続くのではないか」(大手銀

行)との声が多い。

 一方で「菅首相になったところで日本の成長戦略や財政問題が改善するとは思えず、刷

新期待も乏しい」(邦銀)との声も出ている。

 住友信託銀行のマーケット・ストラテジスト、瀬良礼子氏は「鳩山首相の辞任は、基本

的には円安・日本株安要因。これで短期間に政権を投げ出す首相は4人目になり、日本の

政治への不信につながる。海外勢は円を忌避しそうだ」とみている。

 <ECB報告書で欧州金融セクターへの不安を確認>

 欧州中央銀行(ECB)は31日に公表した金融安定報告書で、金融危機の影響で

2010─2011年にユーロ圏の銀行が計上する追加評価損は1950億ユーロ

(2390億ドル)に達する可能性があるとの試算を公表した。参加者がLIBORの動

向などから欧州金融機関の財務に神経質になっている地合いのなか、「ECBの発表でこ

うした懸念を確認することになった。ネガティブな材料だ」(ステート・ストリート銀行

金融市場部長、富田公彦氏)と受け止められている。

 ムーディーズは5月10日、ギリシャを投機的(ジャンク)等級に格下げする可能性が

あるとの見解を示しており、「実際に投機的等級になればパッシブ運用の投資家はギリシ

ャ債を売らなければならない」(同)。市況の悪化がさらに銀行財務を圧迫する可能性も

あり「機関投資家はユーロについては慎重なスタンスを続けている」(同)という。

 (ロイター日本語ニュース 松平陽子)

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up