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11月機械受注は過去最低水準、輸出型製造業は底堅く

 [東京 14日 ロイター] 内閣府が14日に発表した11月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は、前月比11.3%減の6253億円となった。2カ月連続の減少。

 1月14日、11月機械受注は過去最低水準。写真は2008年、東京近郊の工場で(2010年 ロイター/Michael Caronna)

 受注額は1987年4月の統計開始以来、最低水準となった。製造業は前月からの反動減もあり全体として下げ止まりの動きが続いているが、非製造業は通信業での携帯電話やコンピューターの受注減少などを主因に、内需の弱さが影響して2カ月連続の2けた減となった。10─12月は7期ぶりの前期比増加見通しとなっていたが、10、11月と減少が続き、達成は難しい状況。

 11月の民需受注額は、ロイターの事前予測調査0.2%増を大きく下回った。前年比では20.5%減と依然として2割低い水準。受注額の6253億円は過去最低となった。

 製造業は前月比18.2%減、非製造業は同10.6%減となった。外需は同7.3%減だった。

 内閣府は、11月機械受注の判断を前月までの「下げ止まりに向けた動きがみられる」から「下げ止まりつつあるものの、一部に弱い動きがある」に下方修正した。 

 もっとも機械受注は全ての業種にわたって弱いわけではなく、まだら模様となっている。海外経済の動きを受けやすい輸出型企業では、自動車や電機、一般機械など下げ止まりから緩やかな持ち直し傾向がうかがえる。今月製造業が減少したのは、前月大幅増となった「その他製造業」「精密機械」が反動減となった影響が大きいためだ。

 一方で、非製造業は2カ月連続の2けた減となり、どの業種も動きは弱い。特に今月は携帯電話の受注が大きく落ち込んだほか、コンピューターの受注が低迷を続けていることも影響したとみられる。

 世界経済が新興国を中心に回復傾向を示す中、その恩恵にあずかる企業では徐々に設備投資に動き出す兆しがうかがえるものの、内需関連企業ではなかなか投資に動きにくい状況が続いているとみられる。

 10─12月は、企業からのヒアリングをもとに7期ぶりに増加に転じる見通しで、前期比1.0%増と予想されていた。しかしこれを達成するには12月に前月比22.0%の増加が必要。説明にあたった津村啓介内閣府政務官は「達成は苦しい展開」だと見ている。12月が今月から横ばいで推移した場合には、10─12月は前期比5.6%減となり減少幅が再び拡大することになる。  

 先行きの国内設備投資が回復していくかどうか、いまだ機械受注統計からは読みにくいが、企業が国内での投資を増やす環境として津村政務官は「為替動向が重要」だと指摘。ひところに比べて現在は円相場の水準が落ち着いており、そうした意味では企業の投資マインドにとってはプラスとの見方を示した。

 また年末に政府が発表した成長戦略も、設備投資を含めた日本経済のビジネスプランと説明、ここに描かれている戦略と合致するような投資を行う企業にとってはインセンティブになりうるとの考えを示した。

(ロイター日本語ニュース 中川泉記者)

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