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円が対ドルで史上最高値、一時76円台に急騰=NY市場

 [ニューヨーク 16日 ロイター] 16日のニューヨーク外国為替市場では、日本の福島原発の状況に対する懸念が強まるなか、円が取引終盤、対ドルで史上最高値を更新した。日本の財務省・日銀が円上昇を抑制するための介入に動くかどうか、市場は注意深く見守っている。

 電子取引システムEBSで、ドル/円JPY=EBSは4%以上下落し、1ドル=76.25円をつけた。これまでの過去最安値は、1995年4月19日につけた1ドル=79.75円だった。東日本大震災以来、日本や海外の投資家らの間では、豪ドルなど高リスクとされる資産のロングポジションを解消する動きが広がり、円への買いが先行している。

 フォレックス・ドット・コムのチーフストラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は「介入以外、(ドルの)下落は止められない」と述べた。

 同氏は、フランスが日本の危機による経済への影響を討議するための主要7カ国(G7)電話会議を計画していることを指摘。「G7は日本の金融面の安定を支援するため、協力するだろう」と述べたうえで「事態の深刻さを考えると」協調介入の可能性がある、との見方を示した。

 ファロス・トレーディングのマネジングディレクター、ダグラス・ボースウィック氏は介入が迫っており、他国の中銀との協調で行う可能性があると話す。同氏は、ドルだけでなくウォンや人民元の対円相場も、日本が過去に介入に踏み切った水準に下落していると指摘した。

 国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は、状況が「制御不能」と言うのは適切ではないが、事態は「極めて深刻だ」と指摘した。

 ニューバーガー・バーマンの為替ストラテジスト兼ポートフォリオマネジャー、ウゴ・ランチョーニ氏は「現在、投資家への心理的な影響は非常に大きく、これが円を押し上げている短期的な要因の一部となっている」と指摘。「市場はポジションを縮小することによって、リスク回避に動いている。日本の投資家は、円よりも高利回りの海外資産を保有しており、こうしたポジションの巻き戻しの結果、リパトリエーション(本国への資金還流)が起きるのは異例ではない」との見方を示した。

 市場参加者は、日本がドル買い・円売り介入を行う、と予想している。コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフマーケットアナリスト、オメル・アイスナー氏はニューヨークが引けアジアが始まったばかりの時間帯に、介入が実施される可能性があるとみている。

 日本が介入したのは直近では昨年9月15日。1ドル=83円付近に迫った際に、約220億ドル規模のドル買い・円売り介入を実施した。 

 日銀が刺激策をより長く維持する、との見方から、長期的には円の下落を予想する声もある。ニューバーガー・バーマンのランチョーニ氏は「金利が世界的に上昇し続けば、円は長期的には下落する」と述べた。

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