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UPDATE1: ECBが金利据え置き追加流動性措置を決定、出口戦略さらに後退

 [フランクフルト 10日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は10日、理事会を開き、主要政策金利を予想通り過去最低の1%に据え置いた。景気回復は一様でなく緩やかになるとし、短期金融市場は完全には機能していないと認めた上で、追加の流動性措置を決定した。

 決定した措置は3カ月物資金供給オペで、7月28日、8月25日、9月29日の3回行い、それぞれ固定金利で全額供給。年末までの資金供給拡大や今後迎える1年物資金供給オペの円滑な償還を目指す。

 前回は、理事会後にトリシェECB総裁が「国債買い入れについては議論さえなかった」と語ったわずか4日後に国債買い入れへの方針転換が図られ、出口戦略の後退と受け止められたが、今回の決定で出口戦略はさらに後退した格好となった。

 こうしたなか、トリシェ総裁は会見で、国債買い入れに関する一段の詳細については触れず、同措置は一時的ながら「これまでに決定した国債買い入れを継続することが現時点で適切と考えている」と述べた。

 過去半年、貿易加重ベースで約17%下落したユーロについては、信認ある通貨であり、十分な価値を持っていると答えるにとどめた。

 ゴールドマン・サックスのエコノミスト、エリック・ニールセン氏は「資産買い入れについて、トリシェ総裁はいかなる追加情報も提供せず、その結果、事実上すべての選択肢が残された。ユーロ安に関するコメントを求められても誘いには乗らず、ユーロは信認ある通貨とだけ発言した。いずれについても総裁は満足しているようだ」と指摘した。

 トリシェ総裁によると、3カ月物資金供給オペの決定は全会一致。国債買い入れに関してはECB理事会メンバーのウェーバー・ドイツ連銀総裁が「深刻な安定化リスクを生み出す」と述べるなど公に批判しており、市場関係者からはECB内部の対立を懸念する声も聞かれる。

 ECB内の不一致について質問を受けた総裁は「通貨は一つであり、ECBは一つであり、理事会も一つだ」と述べた。

 また、国債買い入れがインフレ高進を招く恐れはないかとの疑問に対し、ECBの物価安定に対する確約は揺らいでおらず、流動性を調整していくと言明。さらに金利水準は適切と繰り返した。

 同時に公表されたECBスタッフ予想では、2010年の成長率予想が上方修正される一方、11年については下方修正された。

 10年のユーロ圏の域内総生産(GDP)の伸び率見通しは0.7─1.3%。前回3月時点での予想は0.4─1.2%だった。11年のGDP伸び率予想は0.2─2.2%。前回予想は0.5─2.5%だった。

 インフレについては今年2%の枠内で推移するとした。

 トリシェ総裁は「物価動向は中期的な政策展望において依然緩やかな推移が引き続き見込まれる。世界的なインフレ圧力は継続する可能性もあるが、域内の物価圧力は依然低いと予想される」と述べた。

 成長見通しについては「ユーロ圏経済は2010年前半において回復が継続したものの、四半期ごとの成長率はむしろ一様でない公算が大きい。先行きについては、一部金融市場で引き続き緊張がみられるなど、非常に不透明な環境において、ユーロ圏経済は緩やかなペースで拡大していくと予想される」と語った。

 ECBは下限金利の中銀預金金利を0.25%に、上限の限界貸出金利も1.75%にそれぞれ据え置いた。

 据え置きは13カ月連続で、エコノミストの予想通り。

 ロイターが実施したエコノミスト調査では、79人全員が金利据え置きを予想していた。

 *トリシェECB総裁の会見要旨は[nJT8714131][ID:nJT8714131]をクリックしてご覧ください。

 *ECBスタッフ予想の詳細は[nJT8714309][ID:nJT8714309]をクリックしてご覧ください。

 *ECBの国債買い入れに関するグラフは、    

 here

 金利見通しに関するグラフは、   

 here

 ECBの銀行貸出に関するグラフは、   

 here

 それぞれご覧ください。

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