〔外為マーケットアイ〕
<16:31> ドル93円後半で小幅下落、白川日銀総裁は景気2番底懸念かなり薄らいだと表明
ドルは93.79円付近まで小幅な下落。日銀の白川総裁が金融政策決定会合後の会見で、景気に対してやや強気の見方を表明したことが、ドル売り/円買いの背景とみられる。総裁の発言内容が伝わる直前に、ドルは93.90円付近だった。
白川総裁は、景気の2番底懸念はかなり薄らいだ、とし、景気先行きの自律回復の芽がいくつかみられるとした。また総裁は、緩和が長引くと、景気の不均衡をもたらし、大きなショックをもたらさないかが大事な論点とした。
<16:18> ドル93円後半、米為替報告に関する決定は国益を反映と米財務長官が表明
ドルは93.87円付近で軟調。前日対ドルでパリティーを上回って強含んだカナダドルCAD=D4は東京時間でもパリティーを超え、対米ドルで0.9980加ドルまで上昇。2008年7月以来の高水準となっている。
米財務省のガイトナー長官は、人民元をめぐる為替報告公表に関する決定は、国益の追求を反映したものである、と表明した。また、米国債の利回り上昇については、投資家の確信と一段のリスク選好の意向を反映したものであり、市場のリスク選好の回復は健全で必要なことであるとした。さらに長官は、米国は抜本的な金融改革を達成するのに、あと一歩のところまで来ているとした。
<14:59> ドル94円付近、米10年国債利回りは3.95%へ小幅低下
ドルは94.05円付近。欧州勢の参加で上値が重くなってきた。米10年国債利回りUS10YT=RRは3.9525%でニューヨーク市場終盤の3.956%から小幅低下。ドル/円は材料難のなか、上下とも明確な方向性が出ない状況が続いている。
「海外勢の中には、日本の低金利継続を前提に、円安方向へ見通しを修正する動きが出始めている。実際、日米長期金利差に着目すれば、100円以上の円安でも違和感はない」と三菱UFJ証券投資情報部のシニア投資ストラテジストの服部隆夫氏は言う。ただ、市場が正常化に向かう途上にあるため、金利差の相場への反映は不安定だと服部氏は指摘する。
<14:05> カナダドルは対ドルで再度パリティーを上回る、強気見通しが台頭
前日の海外市場で、2008年7月以来のパリティー(等価水準)を一時上回ったカナダドルCAD=D4は、きょうも堅調な値動きを見せ、現在、1米ドル=0.9997加ドル付近で再びパリティーを超えている。カナダドルは対米ドルで一時0.9993加ドルまで強含んだ。
カナダドルの底堅さは、商品相場高や金利上昇見通しが背景で、市場ではカナダドルに強気の見通しが台頭している。短期筋の間では、「いったん利食いを入れてポジションを整理し、再び(加ドルを)買い向かう動きがみられる」(外銀)という。
カナダのフレアティ財務相は6日、「(カナダ)ドルのボラティリティが高ければ、特に製造業セクターによる事業の計画・運営が困難になることから、われわれはカナダドルのボラティリティについて常に懸念している」と述べた。 その上で「最近の動きは比較的秩序だっており、多くの人が予想していた通り」との見方を示した。
<13:10> ドル94円前半へジリ安、円売りポジションの調整続く
ドル94円前半でジリ安傾向。ドル/円は、短期筋のドル買いを主な推進力として、5日に一時94.78円と昨年8月24日以来の高値をつけたが、短期筋が目指した95円には達しなかった。「今週は、基本的に円ショートの巻き戻しが続いている。ただ下値では、投資家や輸入企業のドル買い需要があるので、大きな値崩れは起こさずに済んでいる」(証券会社)という。
朝方の取引では、93.70/80円付近で輸入のドル買いが見られたという。輸出は94.20円で小規模なドル売りがあったものの、現時点でのドル売りオーダーは94.50円以上の水準にあるという。
<12:16> ドル94.15円付近でこう着、日銀の金利維持発表後に0.04円ほど円高に
ドルは94.15円付近でこう着状態。日銀の決定会合の結果発表後、0.04円ほどの円高が進んだが、その後は反応薄となった。ユーロ/円は126.08円付近で、若干上値の重さが目立つ。
日銀は金融政策決定会合で、政策金利の現状維持を全員一致で決定し、金融政策運営は極めて緩和的な金融環境を維持していくとした。声明では、わが国の景気は国内民需の自律的回復力なお弱いが、海外経済改善や対策効果などで持ち直している、としたものの、当面、持ち直しのペースが緩やかにとどまる可能性高い、と景気回復について慎重な見方を示した。一方、輸出を起点とする企業部門の好転が家計部門に波及、成長率も徐々に高まる、とし、消費者物価の前年比下落幅、縮小していくと考えられる、との見解を示した。
<12:03> ドル94円前半、日銀は政策金利の現状維持を全員一致で決定
ドルは94.16円付近で小動きだが、若干ドルの上値が重い。日銀は政策金利の現状維持を全員一致で決定した。日銀はまた、景気について、国内民需の自律的回復力はなお弱いが、海外経済の改善や対策効果などで持ち直している、とした。
<11:30> 豪ドル/円が急伸、М&A関連のフローとの観測も
豪ドル/円は87.37円付近で、午前9時時点の86.76/79円付近から上げ幅を拡大している。市場では、「M&A関連の豪ドル買い/円売りのフローが出ているもよう」(邦銀)との声も聞かれる。対豪ドルでの円売りの影響でドル/円相場も上昇し、一時94.23円と午前の高値をつけた。
<10:47> ドル94.02円まで切り返し、94円台では売りも厚い
ドル/円は94.02円まで切り返し。94.50円割れのストップロスをねらった下攻めに失敗したファンド勢のドル買い戻しや証券会社のドル買いが指摘されている。「大きな流れはドル買いのため、下がったところではドルを買いたい向きが多い。ただ、94円台からは売り注文が目立つため、ここからの上値余地は乏しそうだ」(国内金融機関)との声が上がっている。
ユーロ/円も反発。125.22円まで売られたあとは買いが優勢となり、125.88円まで切り返した。
<10:23> ドル93.75円付近、FOMC議事録は政策の自由度確保を探る姿示す
ドル/円は93.75円付近で下げ渋り。3月16日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録については、一部メンバーが早期金融引き締めのリスクのほうが長く待ち過ぎるリスクよりも大きいとの考えを示すなど「ハト派的な内容だった。米利上げ期待で先走りかけていた市場を落ち着かせる方向で作用している」(住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良礼子氏)と受け止められている。
こうしたなかで注目を集めたのが、これまでの異例の低金利政策に関する「長期間(for an extended period)」という表現の意味合い。議事録は「経済見通しが著しく悪化するか、インフレ基調が一段と低下しているようであれば、政策引き締めまでの期間はかなりの期間(quite some time)続き、さらに長期化する可能性がある」としている。 その一方で、「このような見通しの提示は、迅速に金融引き締めを開始するFOMCの能力を制限しない」とした。
住友信託の瀬良氏は、今の市場では「長期間」という文言が、そのまま6カ月程度は利上げしないという意味に受け止められていると指摘。「時間軸の副作用が出ており、逆に文言をはずすことが利上げ予告になる。FRBは利上げと文言の関係をはずして自由度の回復を図りたかったのではないか。ただ、それは利上げのタイミングを早めるとか遅らせるとかの意図があるわけではなく、両サイドの自由がほしいということだろう」(瀬良氏)とみている。
一方で、バークレイズ・キャピタルのエコノミスト、ディーン・マキ氏は、「長期間」という文言がもはや時間軸の意味を持たず、声明から削除される道が開かれたとして「もしかしたらFOMCは、言い回しの精神を侵さず文言を削除した後、じきに引き締めを開始する可能性もある、という解釈になる」とみており、東京市場でも、文言をはずしたあとは機動的に利上げを開始するという可能性を視野に入れる声が上がっている。
<09:30> ドル93円後半、ユーロ/円の売りが圧迫
午前9時のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点に比べ小幅安の93円後半で推移している。
ドルロングの巻き戻しが続いていることに加え、ギリシャ問題の再燃によるユーロ/円の売りがドル/円にも波及。ドルは弱含みで推移している。一時93.56円まで売られ、海外市場でつけた93.66円を割り込んだ。ユーロ/円は125.22円まで下げ、1週間ぶり安値を付けた。
実需の動きが乏しい中で、95円より上で利食い売りをねらっていた個人投資家が上値の重さにやや売り焦る動きも出ている。ただ、95.50円前後には買いがあるとの見方が多く、93.56円まで下げたあとはやや下げ渋っている。さらに「押し目買いを入れる個人投資家もあり、93円ちょうど前後にもまとまった買いがあるようで、大きくドルが売り込まれる感じはない」(セントラル短資FX・執行役員の武田明久氏)との声が出ている。
<08:56> ユーロ1.3385ドル付近、ギリシャ問題にらみユーロ売りが再開
ユーロ/ドルは1.3385ドル付近で弱含み。前日アジア市場から