ドル/円 終値 88.51/55
始値 88.90/93
前営業日終値 89.36/40
ユーロ/ドル 終値 1.2182/86
始値 1.2198/01
前営業日終値 1.2273/78
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[ニューヨーク 29日 ロイター] ニューヨーク外国為替市場ではユーロが下落し
た。欧州の銀行の資金調達懸念が圧迫材料となり、対スイスフランで最安値をつけたほか、
対円で8年半ぶり安値をつけた。弱い経済指標を受け世界経済の回復をめぐる不透明感が
高まり、ドルと円が買われた。
欧州の銀行間金利は8カ月ぶり高水準を記録した。欧州中央銀行(ECB)の1年物オ
ペが今週期日をむかえ、市場から0.5兆ユーロ近くの資金が吸収されることから、一部
の銀行が資金調達難に直面するとの警戒感がある。
6月の米消費者信頼感指数が大幅に低下したことや、中国の景気先行指数が下方修正さ
れたことに加え、日本の失業率が予想外に悪化したことから、世界経済の先行きに対する
不安が高まった。
リスク回避の動きから、豪ドルAUD=D4やニュージーランドドルNZD=D4などの高金利
通貨は売りが優勢となった。
HiFXのシニア為替ストラテジスト、ガレス・シルベスター氏は「株式市場はきょう、
大幅に下げた。これがある程度ドル高につながった。カナダドルや豪ドル、ニュージーラ
ンドドルのようなリスク通貨は米ドルに対してかなり売り込まれた」と語った。
ニューヨーク市場終盤の取引で、ユーロ/ドルEUR=は0.7%安の1.2190ドル。
ロイターのデータによると、一時2週間ぶり安値となる1.2152ドルをつけた。
テクニカルアナリストは、1.2150ドルが主要水準になると指摘。この水準を割り
込めば、心理的に重要な1.2000ドル水準や、6月7日につけた4年ぶり安値となる
1.1875ドル近辺を試す可能性がある、と指摘する。
ユーロ/円EURJPY=Rは1.6%安の107.91円。一時2001年末以来の低水準
となる107.33円をつけた。
ロイターのデータによると、ユーロ/スイスフランEURCHF=は1.3167スイスフ
ランと、ユーロ導入以来の安値をつけた。
ドル/円JPY=は0.9%安の88.54円。米10年債利回りUS10YT=RRが
2009年4月以来初めて3%を割り込んだこともドル/円を圧迫した。
欧州における投資家の不安心理を示す主要指数であるVDAX─NEWボラティリティ
指数.V1XIは15%上昇し3週間ぶり高水準を記録した。
ドル指数.DXYは0.6%上昇し86.121となった。