[ソウル 28日 ロイター] 28日のアジア通貨は、年末の薄商いのなか、フィリピンペソとインドルピーが、弱含む米ドルに対して上昇。アナリストやディーラーによると、人民元上昇が他のアジア通貨の上昇を支援している。
サムスン・フューチャーズ(ソウル)の為替ストラテジスト、Jeong My-young氏は「元高はアジア通貨にとって間違いなく好材料。中国が国内経済に悪影響を与えない方法で元を再評価するかぎり、元は他のアジア通貨の上昇を主導するだろう」と語った。
フィリピンペソPHP=は0.3%上昇。取引が比較的少ないなか、クリスマスに伴う海外からの送金で多額の資金が流入したことが背景。
あるディーラーは「次の重要な水準は1ドル=43.80ペソとなる。これを突破しないかぎり、年内は43.80─44.20ペソで推移するだろう」と語った。
人民元は対ドルCNY=CFXSで上昇し、2005年7月の切り上げ後の最高値に迫った。中国人民銀行(中央銀行)が発表した28日の人民元の基準値CNY=SAECは、1ドル=6.6252元で、切り上げ後の最高値に近い水準だった。
インドルピーINR=INはドル安を背景に上昇。ただ、石油会社による月末のドル需要で、ルピーはすぐに高値から下げた。
*0605GMT(日本時間午後3時5分)のアジア各国通貨の対米ドル相場は以下の通り。
シンガポールドル 1.2963
台湾ドル 29.451
韓国ウォン 1147.80
タイバーツ 30.18
フィリピンペソ 43.91
インドネシアルピア 9027.00
インドルピー 45.13
マレーシアリンギ 3.0905
人民元 6.6236