[パリ 15日 ロイター] - パリ中心部にあるノートルダム寺院で15日午後、大規模な火災が発生した。12世紀に建設が始まった寺院は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に指定されており、毎年多くの人が訪れるパリ有数の観光名所。
火事はこの日夕方に発生し、大聖堂の屋根がほぼ全焼したほか、尖塔も倒壊。消防隊がなお消火作業を続けており、目撃者によると、寺院があるシテ島は避難指示が出たという。
建物の骨組みと2つの主要な鐘楼の倒壊は免れた。
消防士1人が重傷を負った。内務省当局者は「出火原因を特定するのは時期尚早だ」と述べた。
検察当局が火事の捜査を開始。地元テレビ局によると、警察は事故とみて調べていると伝えた。
1163年に建設が始まり、ゴシック建築の最高傑作とされる大聖堂では現在改修作業が行われており、一部には足場が組まれている。先週には作業のためブロンズ像が取り外されていた。
マクロン大統領は火事を受け、「多くの国民同様、われわれの一部である建物が燃えるのを見るのは悲しい」とツイッターに投稿した。
大統領は現場の記者団に「最悪の事態は避けられた」と発言。募金活動や、海外の人材に支援を求めるなどして、寺院の再建を進める考えを示した。
大統領は「一緒に建て直そう。それがフランスの運命であり、今後のわれわれのプロジェクトになることは間違いない」と述べた。
*内容を更新しました。
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