[フランクフルト 12日 ロイター] - 日米欧などが共同で取り組んでいる仏南部カダラッシュの国際熱核融合実験炉(ITER)の建設が2025年まで予定よりさらに5年遅れ、150億ユーロ(160億7000万ドル)のコスト超過となる見通しであることが分かった。独誌シュピーゲルが教育省の内部情報などを基に報じた。
必要な建物だけで10億ユーロの追加コストがかかり、当初計画より最大45カ月遅れるという。
ITERは核融合エネルギーの科学的、技術的な実現可能性の実証を目的に、実験炉を建設・運用する国際共同プロジェクト。日本、欧州、米国、ロシア、中国、韓国、インドの7カ国・地域が参画、2020年の運転開始を目指していた。
同誌は、各国の役割や責任をめぐり問題が生じていることが遅延の背景にあり、来週半ばにも日程やコストの見直しを発表する可能性があるとしている。