[エクサンプロバンス(フランス) 9日 ロイター] - フランスのトランスジェンダー女子で陸上競技に取り組むアルバ・ディウフ選手は、世界陸連(WA)がトランスジェンダー女子選手の出場を禁止したことを受け、疎外感を感じると述べた。
WAは3月、男子として思春期を過ごしたトランスジェンダー女子選手のエリートカテゴリーへの出場を禁止し、その他の選手には男性ホルモンのテストステロン値規制を強化すると発表した。
セネガル出身のディウフは4歳でフランスへ移住し、成人してから性別を変更するためにホルモン治療を受けてきた。2021年に仏政府の承認を受け、女性に性別を変えた。
自国開催の24年パリ五輪出場を夢見て、200メートルの練習に取り組んできたが、3月のWAの決定でその夢は絶たれた。
ディウフはロイターに「決定は理解しがたい。トランスジェンダー女子選手はこれまでずっと、テストステロン値が基準値以下であれば競技への参加が許されてきた」とコメント。
「トランスジェンダー女子が持つ唯一のセーフガードは自分らしく生きる権利だが、それを拒否された。競技から排除され、疎外感を感じている」と語った。
*10日に配信した記事で、動画を付けて再送します。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」