for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

米FRBが0.75%利上げ、経済指標弱含みを指摘:識者はこうみる

[27日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は26─27日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp)引き上げ、2.25─2.50%とした。

市場関係者の見方は以下の通り。

●海外勢の「日銀アタック」は可能性低下か

<JPモルガン証券 債券調査部長 山脇 貴史氏>

パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の27日の会見はこれまでみられたような切迫感があまり感じられなかった。議長が指摘したように、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げ幅は、それまでのデータ次第だろう。景気後退の兆しが強まれば0.5%、インフレ高進が続くのであれば0.75%の確率が高まる。

ただ、しばらく経済データは7月米雇用統計ぐらいで重要指標はあまり出てこない。夏休みに入ることもあり、ジャクソンホール会合までは材料不足となりそうだ。

米金利がそれほど上昇しないのであれば、海外金利上昇を手掛かりに、海外勢が日銀のイールドカーブ・コントロール政策に攻撃を仕掛ける可能性も低いだろう。

●利回り曲線平たん化やドル高進行を予想

<チャールズ・シュワブの英国マネジングディレクター、リチャード・フリン氏>

きょうの発表はFRBがインフレ抑制に真剣に取り組んでいることを明確に示している。今年下期にはさらに利上げが実施される見通しだ。利上げに加え、バランスシートの縮小を通じても政策引き締めが行われてていることを覚えておくべきだ。

積極的な引き締めはリセッション(景気後退)を招くリスクがある。景気が減速する中での金融引き締めは、イールドカーブのさらなる平たん化や逆転、高リスク債のアンダーパフォーム、ドル高進行につながるとみられる。下期はインフレ懸念と景気後退懸念の綱引きが繰り広げられ、市場のボラティリティーが高まると予想する。

 米連邦準備理事会(FRB)は7月26─27日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp)引き上げ、2.25─2.50%とした。ワシントンで撮影(2022年 ロイター/Elizabeth Frantz)

●9月も75b利上げか、「硬着陸」がリスク

<フィデリティ・インターナショナルのマクログローバル主任、サルマン・アハメド氏>

インフレ対応への注力と堅調な労働市場が大幅利上げの主因であることが強調した。著しい景気減速はすでに進行中のもようで、今後数週間から数カ月のデータにそれが表れるだろう。

しかし、労働市場の状況は引き続き堅調で、需要や供給への圧力緩和の兆候はごくわずかしか見られないため、遅行する指標を重要視するFRBが9月も75bpの利上げを実施する可能性はある。リスクは、過度に大幅かつ過度に急速な利上げによって経済のハードランディングが不可避となることだ。

●利上げ継続姿勢示す

<ステートストリートのシニアグローバルマクロストラテジスト、マービン・ロー氏>

政策声明をタカ派的と見ることはできるが、ここ数回の会合で言ってきたこととほぼ一致している。つまり、FRBは利上げを続けるつもりだ。

株式は乱高下しながらも総じて上昇している。これは、引き締めサイクルが当初考えられていたほど積極的でないとの見方が背景にある。

ただ私は、FRBが現時点で実際にハト派に軸足を移すことができるとは思っていない。直近の消費者物価指数(CPI)、雇用統計の発表後も、まだ過熱が続いているためだ。景気の鎮静化を示すデータも一部にはあるが、FRBはインフレ率を2%に回帰させることにコミットする姿勢を示し続けている。

●9月は0.50%の利上げを予想

<キャピタル・エコノミクス(ニューヨーク)のシニア米国エコノミスト、 マイケル・ピアース氏>

FRBが今回も0.75%ポイントの利上げを決定したことで、金利は「中立」水準に近づいた。

インフレ率が今後は低下に向かい、景気低迷の兆候が一段と強まっていることを踏まえると、FRBはこの先は利上げに慎重になるとみられる。9月の利上げ幅は0.50%ポイントに縮小すると予想している。

●ボルカー議長以降で最も積極的な動き

<クレセット・キャピタルのジャック・アブリン最高投資責任者(CIO)>

広く予想されていたことであり、全会一致の決定だったことは心強い。ボルカー元FRB議長以降でFRBの最も積極的な一連の動きだ。

今回の結果でなければネガティブサプライズになっただろう。(利上げ幅が)過度に小幅ならFRBに対する信頼が損なわれ、過度に大幅なら経済への信頼が損なわれることになる。うまく周知させ、期待値とのバランスを適切に取った格好だ。

FRBは依然としてインフレリスクに高い関心を寄せている。インフレにひたむきに取り組むことが強調された。

*動画を付けて再送します。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up