March 25, 2019 / 9:31 AM / 3 months ago

コラム:景気減速の兆しと格闘するFRB、第3四半期に利下げか

[ロンドン 22日 ロイター] - 経験則上、米連邦準備理事会(FRB)は景気減速が確認されれば今年第・3四半期に利下げする公算が大きい。金融市場の環境が悪化した場合には、利下げが早まる可能性もある。

3月22日 経験則上、米連邦準備理事会(FRB)は景気減速が確認されれば今年第・3四半期に利下げする公算が大きい。ワシントンのFRBで19日撮影(2019年 ロイター/Leah Millis)

景気減速の兆しが生じた場合、連邦公開市場委員会(FOMC)は通常数回の会合で経済データを見極めた上で金融緩和に踏み切る。

四半期と月次のデータはぶれが大きい上、相矛盾することも多いので、政策当局者は「シグナル」と「ノイズ」を判別し、基調の変化を見定めるのに数カ月を要する。

従来の想定を変更し、新たな政策工程へと踏み出すための合意を形成するには、FOMCを数回経る必要があるかもしれない。この時間差は「決定ラグ」と呼ばれる。

このためFRBはほぼ常に、リセッション(景気後退)の兆しに遅れて行動を起こす。

1990年、98年、2001年、07年の利下げでは、景気減速の兆しを最初に指摘してから3回から6回のFOMCを経て利下げを開始している。

例えば90年には、7月初めに「経済活動は拡大を続けているが、比較的ゆっくりとしたペースである」と指摘していたが、預金準備の環境を緩める決定を下したのは11月半ばになってからだった。

2000年11月半ばのFOMCでは「企業と家計の需要が弱含んでいる」と指摘したが、利下げの決定は翌年1月初めになった。

FOMC開催の頻度を踏まえると、会合3─6回分の時間差は2─6カ月間の遅れを意味する。

しかし金融環境が突然悪化した結果景気が弱まった場合には、FOMCは臨時の電話会議を開いてきた。

1998年には、6月に初めて景気の弱さを指摘し、8月の定例会合を経て9月に臨時会合を開き、1週間後に利下げに踏み切った。

2007年は8月初めに「下振れリスクが幾分高まった」とし、月内に2度臨時の電話会合を開いて9月の定例会合で利下げを実施した。

<逆イールド>

今年は1月末のFOMCで景気の問題点を遠まわしに指摘し、3月20日に終わった会合ではもっと明確な認識を示した。

今後のFOMCは4月末、6月半ば、7月末、9月半ばに予定されている。

FRBが年内に利下げする保証はないし、現在見えている景気の弱さが一時的なソフトパッチ(足踏み状態)に終わる可能性もある。

しかし米国債のイールドカーブ(利回り曲線)は逆イールド(長短金利の逆転状態)となっており、国債市場は既に第4・四半期の利下げと来年の追加利下げを織り込み始めている。

ニューヨーク連銀が開発したモデルによると、過去60年にわたり、逆イールドはリセッションの最も正確な前兆となってきた。

しかも期間10年の米物価連動国債(TIPS)の利回りは、ここ4カ月で半分に低下した。

仮に景気減速が確認され、FRBが利下げで対応するとすれば、その時期は経験則上、6月半ばか9月半ばになる可能性が最も高い。

しかし景気の悪化が予想以上に加速したり、金融市場が荒れる兆しが生じたりすれば、FOMCは臨時の電話会合を開き、それより早く利下げする可能性もある。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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