[ワシントン 10日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は10日、国内金融システムが逆風を克服する態勢は整い、株安で資産市場がより健全な道をたどるようになった可能性があるとの認識を示した。
半期の金融政策報告書を議会に提出した。FRBは、金融危機以降に各種規制が導入されるなどしたため、2015年半ば以降、米金融のぜい弱性が和らぎ続けたと指摘した。
原油部門や新興国市場経済に対する、国内大手銀行が持つ直接のエクスポージャーは限られていると指摘。ただ、金融環境のグローバル化を受け、ストレス要因がさらに広がる恐れもあると認めた。
FRBは、米資産価格が急落するなどして、より健全な形で評価されるようになったと指摘。投資適格級を下回る債務へのリスクプレミアムが拡大したと説明した。
最近の金融ひっ迫化がもたらすプラス面には、資産バブルの芽を摘んだことも挙げられる。FRBは、予想株価収益率も過去30年間の平均に近づきつつあると指摘した。
社債市場の流動性状況は、ごくわずかに悪化したとの認識も示した。
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