March 15, 2019 / 1:31 AM / 9 days ago

金融庁、収益力悪化の地銀に行政処分も 今夏に一斉点検=関係筋

[東京 15日 ロイター] - 金融庁は、地域金融機関の健全性悪化を予防するための「早期警戒制度」を見直す。関係筋が15日、明らかにした。将来の収益見通しを基に早めの経営立て直しを求める制度に改正。収益力が悪化した地銀には経営責任の明確化を求め、業務改善命令を含めた行政処分を出す。今夏には、市場環境の変化を含めたシナリオを基に105行の地銀の収益力の一斉点検を行う方針だ。

 3月15日、金融庁は、地域金融機関の健全性悪化を予防するための「早期警戒制度」を見直す。2013年11月に東京で撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

人口減や低金利環境が続き、さらに景気減速懸念が強まる中、地銀の収益悪化が金融システム不安につながらないよう、金融庁は体制整備を急ぐ。

金融庁は月内にも監督指針の改正案を公表し、意見を公募した上で、6月までに改正内容を確定させたい考えだ。

早期警戒制度は、財務指標、大口与信の集中状況、流動性状況などから自己資本比率の悪化が見込まれる金融機関に経営改善を促す仕組み。

しかし、過去の定量データを基に運用していたため、環境変化が激しくなる中で行政対応が遅くなりかねないとの懸念が浮上。同庁は将来的な収益見通しの下で、フォワードルッキングに経営改善を促す制度作りを進めていた。

新たな制度では、1)金利、株価、信用リスクなど将来の収益環境に関するストレスシナリオに沿って負荷がかかっても、銀行の自己資本比率が最低所要の4%を下回らないか、2)自己資本比率は高い水準を確保していても、慢性的な収益悪化で将来的に財務健全性をき損する恐れがないか――という観点から地銀をふるいにかける。

問題のある地銀には収益改善計画の提出を命じる。経営陣の努力が不足し、改善の取り組みが不十分なら経営責任を明確化させ、銀行法に基づく業務改善命令を出す。

金融庁は監督指針の改正案を確定させた後、今年7月からの新事務年度で、地銀を対象に同庁作成のストレスシナリオに基づいて一斉に点検を行う方針。

自己資本比率の大幅悪化が見込まれる場合、形式的に処分するのではなく、経営陣の改革姿勢や営業基盤のある地域の成長性、収益改善への取り組みなどを総合的に検討する。

金融庁はロイターの報道に対し「今事務年度の行政方針に基づき、現在、早期警戒制度の見直しを行っている。監督指針の改正案がまとまった際には公表し、意見を募集する」とコメントした。

*内容を追加しました。

和田崇彦 編集:田巻一彦

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