October 22, 2018 / 9:17 AM / a month ago

円建て超長期債、消去法的な投資も=18年度下期・富国生命運用計画

[東京 22日 ロイター] - 富国生命保険の2018年度下期の一般勘定の運用方針では、円建て超長期債投資を行う可能性がある。金利水準はまだ低いものの、持続的な円高進行などで外債への投資が難しくなるような場合に、消去法的に資金を振り向ける見通しだ。一方、外部環境が不透明であるとして、外債は為替ヘッジ付き、オープンともに横ばいを予定している。

 10月22日、富国生命保険の2018年度下期の一般勘定の運用方針では、円建て超長期債投資を行う可能性がある。金利水準はまだ低いものの、持続的な円高進行などで外債への投資が難しくなるような場合に、消去法的に資金を振り向ける見通しだ。2011年8月撮影(2018年 ロイター/Yuriko Nakao)

渡部毅彦・取締役執行役員・財務企画部長が22日、ロイターとのインタビューで述べた。

<円債金利予想を引き上げ>

30年債で利回り1%──。資産の長期運用が必要な生保などの機関投資家にとって、日本国債は、為替リスクがなく、流動性が高い魅力的な商品だが、保険商品など負債のコストを考えると、1%は譲れないレベルだ。

しかし、米金利上昇や日銀の政策修正で、日本の超長期金利も徐々に上昇。30年債利回りは、4月に0.7%台だったが、足元では0.9%台まで高まってきている。積極的に投資できるような金利水準ではまだないが、運用担当者の「視界」には入ってきているようだ。

渡部氏は20─30年ゾーンの円建て超長期債投資について「貿易摩擦や中国の景気減速リスクなど外部環境が不透明だ。利回りは依然として十分ではないが、消去法的に資金を置いておくことも考えないといけないかもしれない」と話す。

同社の日本国債利回り下期見通しは、10年債でマイナス0.10─0.20%と上限を期初の0.15%から上方修正。20年債も予想上限を0.80%から0.90%に引き上げた。

円建て公社債の運用計画は、上期実績は300億円の減少だが、年度計画の減少幅は400億円から300億円に圧縮された。下期計画は横ばいの見通しを立てているものの、金利情勢や外部環境次第で償還資金を機動的に超長期債へ投資するという。

<外債は下期様子見>

今年度運用計画のメインは外債投資だったが、上期段階でかなり進んでしまった。為替ヘッジ付とオープン合わせて年度で1300億円の増加計画だったが、上期に1000億円をすでに積み増した。

そのうちオープン外債は上期に1500億円増加。金利水準が上昇してきたこともあり、半分近くを米ドル建てに振り向けた。残りは豪ドルとカナダドルが中心だが、為替ヘッジコストが低いこともあり、フランス債などユーロ建て債にも投資し、通貨分散を図った。

ただ、貿易摩擦など外部環境の不透明感が強まっていることから、円高リスクに備え「下期は基本的に様子見」(渡部氏)という。オープン外債は当初は年度で2400億円の増加予定だったが、下期は横ばいとし、トータル1500億円の増加に見直している。

ヘッジ外債は上期に500億円の減少。年度では1100億円の減少計画だったが、下期は横ばいとすることで、年度でも500億円の減少にとどまる予定だ。外債全体の年度増加額は1000億円の計画に下方修正されている。

上期はオープン外債投資が進んだものの、今年3月末に約45%だった為替ヘッジ比率は、9月末で46%の見込みとなっている。「オープン外債が償還される際、既存のオープン外債にヘッジをかけたり、包括的な為替ヘッジも行っている」(渡部氏)という。

<高収益資産は上期930億円積み増し>

国内株は上期横ばい。リバランスに伴う売却計画のうち約4割を実施する一方、入れ替えのための買い入れも行った。下期は売却が中心となるため100億円の減少の予定。期初の年度計画通りとなる。

外国証券(外国株や国内外の投資信託を含む)は、400億円増加の年度計画に変わりはないが、上期はESGファンドなどに100億円の積み増しにとどまった。下期は外国社債運用の外部委託を進めるほか、高配当銘柄を積み増す予定だ。

一般貸付や不動産は期初の計画と変わらない。

富国生命では、過去の円高時に投資した高収益のオープン外債の残高が2020年以降に減少していくことから、運用計画策定時の想定リターンを1%ポイント上回るような高収益資産を5年間で5000億円程度積み増す中期目標を建てている。上期は約930億円、17年度から9月末までの累計では約2150億円の積み増しとなっている。

18年度下期の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。▼はマイナス。

日本国債10年物利回り ▼0.10―0.20%(年度末0.15%)

日本国債20年物利回り 0.50―0.90%(同0.75%)

米10年債利回り    2.70─3.50%(同3.3%)

日経平均        20000─26000円(同24000円)

米ダウ         23000─28000ドル(同26500ドル)

ドル/円        100―118円(同113円)

ユーロ/円       120―140円(同132円)

伊賀大記 富沢綾衣 編集:平田紀之

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