January 31, 2020 / 6:45 AM / a month ago

原発処理水、海洋放出が「より確実」 小委が提言へ

 1月31日、福島第1原子力発電所にたまり続けるALPS(多核種除去設備)処理水の処分方法について、経済産業省の有識者小委員会は、海洋放出のほうが水蒸気放出に比べて「より確実に実施できる」とし、海洋放出の優位性を示した取りまとめ案を大筋了承した。写真は福島で15日撮影(2020年 ロイター/AARON SHELDRICK)

[東京 31日 ロイター] - 福島第1原子力発電所にたまり続けるALPS(多核種除去設備)処理水の処分方法について、経済産業省の有識者小委員会は31日、海洋放出のほうが水蒸気放出に比べて「より確実に実施できる」とし、海洋放出の優位性を示した取りまとめ案を大筋了承した。現在も残る風評被害に上乗せした形の新たな風評被害も想定され「徹底的に対策を講じるべき」と指摘している。

前回までの小委員会では、海に流す「海洋放出」と大気中に出す「水蒸気放出」、その併用の3案に絞り込んでいた。

31日に示された取りまとめ案では「前例のある水蒸気放出及び海洋放出が現実的な選択肢」と指摘した。そのうえで、海洋放出と水蒸気放出のメリット・デメリットを列挙。「水蒸気放出」は、放出後の拡散が事前に予測し難い点や影響を受ける産業が海洋放出よりも幅広い点などを指摘する一方、海洋放出は、これまで通常炉で行われてきたという実績や放出設備の取り扱いの簡易さ、モニタリングのあり方も含めて「より確実に実施できるという点は利点のひとつ」とするなど、水蒸気放出よりも、現実的と位置付けている。

31日の小委員会では、委員長一任となったため、今後、細部を修正して取りまとめることになる。

福島第1原発で出る汚染水を処理したあとの水はタンクに保管されているが、2022年には限界を迎えると予想されている。除去しきれないトリチウムを含む処理水の処分方法を最終的に決めるのは「政府」であり、小委員会は、その材料を提供するという位置付け。政府に対しては「幅広い関係者の意見を丁寧に聞きながら、責任と決意を持って決定することを期待する」とした。

風評被害については、福島原発事故後から残る影響に上乗せされることが懸念されると指摘。トリチウム以外の放射性物質について確実に2次処理を行うとともに、処分の時期や処分量、処分期間、処分濃度などについて適切に決定することや、モニタリングを強化し、測定結果について丁寧に情報発信することなども重要とした。海洋放出する場合でも「十分に希釈した上での放出を行うなどの配慮を行うことが必要になる」とした。

さらには、将来的には、現時点で想定し得ない論点による影響も考えられることから「機動的に対応することが必要」と指摘した。

清水律子

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