December 30, 2015 / 9:04 AM / 3 years ago

複数の投信運用会社、日銀のQQE補完策対応のETF組成を準備

[東京 30日 ロイター] - 複数の投信運用会社が、日銀の量的・質的金融緩和(QQE)の補完策に対応する動きをみせていることがロイターの取材でわかった。日銀は今回、設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業の株式を対象にするETF(株価指数連動型上場投資信託)の買い入れ枠を新たに設定。運用会社は指数プロバイダーと連携し、ETF組成の準備を始めている。

 12月30日、写真は都内で1日撮影(2015年 ロイター/Toru Hana)

日銀は18日の決定会合で、ETFについて、設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業の株式を対象に年間3000億円程度の別枠を新設することを発表した。日銀はQQEによって、これまでETFの保有残高を年間約3兆円増やすよう買い入れ、国内のETF発行残高の約半分を保有するに至っているが、さらに購入額を増やす。

日銀が新たな枠組みでのETF購入を開始するのは来年4月。だが、現時点では条件に合うETFが存在しないことから、当初はJPX日経400.JPXNK400に連動するETFを購入する方針を示している。こうしたなか、一部の投信運用会社は、日銀の「基準」に合うような企業の株式を含んだETFを早期に提供できないか、指数プロバイダーと連携して準備を始めている。

三菱UFJ国際投信のETF推進部マネジャー、佐々木康平氏は「日銀が3000億円買うと言っているわけで、われわれとしてはそうしたETFを作らないわけにはいかないと思っている」と話す。そのうえで、この件に関して、MSCIやS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス、FTSE、JPXなどインデックスを出している会社とコンタクトしていると明かした。

ETFはインデックス(株価指数)の動きに連動するように運用される投資信託だ。

「当社では現在、(日銀が求めているようなETFが連動する株価指数は)持っていないので、指数研究開発のテーマに早速加え、どのようなソリューションを提示できるのかを考え始めている」とMSCI東京支店マネージング・ディレクターの内誠一郎氏は話す。ただし商品化にあたっては、研究開発に基づき、設備・人材投資に積極的に取り組む企業の株式を集めた指数が、TOPIXなどのパフォーマンスを上回るようなリターンの源泉となるかや、運用会社のニーズがあるかを総合的に判断する必要があるため、「結果的に指数を作らないというケースもありえる」としている。

日興アセットマネジメント・商品企画監理本部ETFセンター長の今井幸英氏によると、指数から作り上げたETFを組成して上場させた実績を持つ投信運用会社は、国内では日興アセットマネジメント、野村アセットマネジメント、三菱UFJ国際投信の3社。外資系も含めるとブラックロックも可能性があると指摘する。

今井氏は「ニーズさえあれば前向きに何でもやるというのが当社の基本スタンス。今回もこういう題材を与えられたので是非考えてみたい」と話す。ただ、今回のようなETFをゼロベースから組成・ローンチするまでには少なくとも数カ月かかることもあり、新たなETFが出るのは「おそらく2016年度に入ってからになりそうだ」との見方を示した。

このほか、野村証券グローバル・マーケッツ本部ETFマーケティング・グループ長の塩田誠氏も「可及的速やかにという気持ちはあるが、アクションとしてはまず株価指数ができるのが先だ。当社としても前向きに取り組んでいきたい」と意欲をみせる。

ブラックロック・ジャパンのディレクター/iシェアーズ事業部門長、ジェイソン・ミラー氏は「個別の商品開発についてはコメントを控えるが、われわれは常に顧客に益する機会を模索している。設備投資関連指数は世界的にもまだ開発段階にあると言えるものだが、われわれは過去に調査していたこともあり、一定の理解を有している」と話している。

なお、日銀の補完策が日本株市場全体に与える影響はほぼニュートラルとみられている。今回、過去に日銀が買い入れた銀行保有株式の売却を再開するためだ。2016年4月から、ETF新枠と同額の3000億円が予定されている。

植竹知子 編集:伊賀大記

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