[ペタルマ(米カリフォルニア州) 16日 ロイター] 米国最大の公的年金基金、カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)の6月末までの1年間の純運用収益率が1%と、失望を誘う結果だったことが明らかになった。これは、カルパースが掲げる年間目標の7.5%を大きく下回る収益率。
同年金基金は1年前には、20.9%と高い運用収益実績率を達成していた。
カルパースによると、6月末時点の資産の時価総額は2330億ドル。
年金基金の資産の時価総額は、2007年10月に2600億ドルのピークをつけた後、09年3月には1600億ドルまで落ち込んでいた。
債券などの固定利付き資産、インフラ、プライベートエクイティ、不動産がその損失の一部を相殺したものの、国内外の株式への高い投資比率が、全般的なパフォーマンスの悪化を招いた。
カルパースのジョー・ディア最高投資責任者(CIO)は「過去12カ月間は、欧州債務危機と世界経済の減速が市場のボラティリティを高め、また株式投資のリターンを悪化させ、すべての投資家にとって困難な時期だった」と語った。
ただ、7.5%という運用収益率は長期的な目標としては現実的な数字だとの見解を示した。