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貿易状況、次元変わってない 物価2%への発射台低い=布野日銀委員
2017年3月22日 / 07:41 / 8ヶ月後

貿易状況、次元変わってない 物価2%への発射台低い=布野日銀委員

[静岡市 22日 ロイター] - 日銀の布野幸利審議委員は22日、静岡市内で会見し、現状の消費者物価の水準は物価2%目標に向けた発射台として低いとの認識を示し、現在「ゼロ%程度」としている長期金利目標を調整するような状況にはないと語った。

 3月22日、日銀の布野幸利審議委員は、静岡市内で会見し、現状の消費者物価の水準は物価2%目標に向けた発射台として低いとの認識を示し、現在「ゼロ%程度」としている長期金利目標を調整するような状況にはないと語った。写真は2015年7月、日銀本部で行われた就任記者会見で撮影(2017年 ロイター/Toru hanai)

また米国のトランプ新政権が保護主義的な姿勢を強めているが、貿易をめぐる状況について大きく次元が変わったわけではないとの認識を示した。

布野委員は、1月に前年比0.1%上昇と1年1カ月ぶりにプラスに転換した消費者物価(生鮮食品除く、コアCPI)の状況について、「下げ止まり傾向にあり、反転の気配がある」との認識を示した。

ただ、物価2%目標を展望した場合、「発射台は低い」と述べ、長期金利目標を「調整する状況にはない」と語った。長期金利目標を引き上げる条件について、現段階で事前に外部と共有するのは「なかなか難しい」とし、「実体経済の動きを伝えるさまざまな指標に注目し、金融政策決定会合に臨む」と述べるにとどめた。

布野委員は昨年1月のマイナス金利政策、9月のイールドカーブ・コントロール政策の導入決定に際して賛成票を投じた。これらの政策によって金利水準が明確に低下するなど「全体的にポジティブな結果が出ている」と評価。

一方、「すべての良薬には副作用もある。常に念頭に置く必要がある」とも指摘し、「特に金融機関の収益力に圧力がかかることは、注視すべき副作用だ」と語った。

保護貿易への懸念など最近の貿易問題に関して、「世界経済を巡るさまざまな各国間の政策論争は、かねてより自由貿易主義と保護主義の両方の考え方が絡み合っている」と述べ、「そうした大きな枠組みの次元が変わったとはみていない」と語った。

そのうえで「昨今の世界経済の情勢は、ヒト・モノ・カネすべての面でグローバルな産業間のつながりが非常に濃密に絡んでいる」とし、「一方的に自由主義、保護主義に徹するということは、現実的にも無理な面がある」との見解を示した。

そうした米国の通商、財政政策の展開や、中国の過剰設備問題などを世界経済の先行きリスクとして挙げたが、現状は「悲観する情勢にはない」と語った。

伊藤純夫

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