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インタビュー:米債市場、過去40年で最も脆弱な状況=著名投資家ファス氏
2017年11月9日 / 00:56 / 12日後

インタビュー:米債市場、過去40年で最も脆弱な状況=著名投資家ファス氏

[東京 8日 ロイター] - 米資産運用会社ルーミス・セイレスの副会長で著名投資家のダン・ファス氏はロイターのインタビューに応じ、米債券市場は過去40年以上の間で最も売り込まれやすい状況になっているとの見解を示した。

 11月8日、米資産運用会社ルーミス・セイレスの副会長で著名投資家のダン・ファス氏はロイターのインタビューに応じ、米債券市場は過去40年以上の間で最も売り込まれやすい状況になっているとの見解を示した。2014年4月撮影(2017年 ロイター/Brendan McDermid)

同氏はまた、自身が運用する旗艦ファンド「ルーミス・セイレス・ボンド・ファンド」(LSBDX.O)(LSBRX.O)について、高利回り社債へのエクスポージャーを減らし、運用資産の質を向上させたと明らかにした。

リスク・エクスポージャーは1991年に同ファンドを立ち上げて以降、過去最低となり、平均残存年限は6年半と、通常の残存期間の半分程度になったと語った。債券の平均信用格付けも通常より高い「A」となった。

ファス氏は、米債券市場は従来ほど売りを吸収できなくなっていると指摘。マーケットメーカー(値付け業者)の減少や、かつて米債を大量に購入した欧州と日本の投資家が金利環境を踏まえて保有を減らす可能性が浮上していることを理由に挙げた。

また、米国の政治が行き詰っている状況は、ウォーターゲート事件が米国を揺るがし、米債券市場がインフレ高進を背景に大きく売り込まれた1974年に類似しているとし、現在の債券市場は74年以降で最も脆弱(ぜいじゃく)な状況だとした。

「わたしの59年の運用歴から言えるのは、薄氷の上にいる時は非常に慎重になるべきだということだ」と述べ、「縁に沿ってスケートすることはできても、真ん中に行くべきではない」とした。

慎重な投資戦略にもかかわらず、ルーミス・セイレス・ボンド・ファンドの9月末時点のリターンは7.41%と、ジャンク(投機的等級)債で構成されるバンクオブアメリカ(BofA)メリルリンチUSハイイールド・トータルリターンインデックスの7.4%に匹敵する好成績となった。バンガード・トータル債券市場インデックス・ファンド(VBMFX.O)に比較すると2倍以上のリターンだ。

米高利回り債は足元で海外投資家の需要などから価格が上昇し続けているが、「債券界のウォーレン・バフェット」の異名でも知られるファス氏は、リスクが高まっていると強調。「これまで1%の可能性だったものが、15か20%になっている。リスクが15%あるような飛行機に乗るだろうか」と警鐘を鳴らした。

ルーミス・セイレスは、仏ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメント傘下の資産運用会社で、米マサチューセッツ州ボストンに本拠を置く。

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