[東京 8日 ロイター] - 内閣府が8日に発表した2015年4─6月期実質国内総生産(GDP)2次速報値は、前期比マイナス0.3%(1次速報値マイナス0.4%)、年率マイナス1.2%(同マイナス1.6%)と小幅に上方修正された。民間在庫の寄与度はプラス0.3ポイント(同プラス0.1ポイント)で、全体を押し上げた。
ロイターの事前予測調査(前期比マイナス0.4%、年率マイナス1.8%)を上回る結果となった。
民間在庫はフローベースでプラスに転換。「原材料在庫」と「仕掛品在庫」が減少傾向を示す一方、「製品在庫」と「流通在庫」が増加した。在庫増は統計上プラスに寄与するが、内容を見ると、製造したものの売れ残りが積み上がっている状況がうかがえる。
一方、設備投資は1次速報のマイナス0.1%からマイナス0.9%へと下振れた。財務省が1日発表した法人企業統計で、食料品や鉄鋼業などが減少したことを反映した。
甘利明経済再生担当相は、GDP発表後の記者会見で「設備投資が期待ほど伸びていないのは、経営者が決断していないからだ」と指摘した。
個人消費はマイナス0.8%からマイナス0.7%に上方修正、公的資本形成(公共事業)はプラス2.6%からプラス2.1%に下方修正された。
名目GDPは前期比プラス0.1%(1次速報値プラス0.0%)、年率プラス0.2%(同プラス0.1%)だった。
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梅川崇