[ベルリン 25日 ロイター] - ドイツの連邦情報技術安全局(BSI)は、親ロシアのハッカー集団「キルネット」が25日にドイツの複数のウェブサイトに対する攻撃を行ったと明らかにした。ただ、顕著な被害は出ていないとしている。
ドイツはこの日、戦車「レオパルト2」をウクライナに供与すると発表。ウクライナに侵攻するロシアはこうした動きは危険な挑発と見なしている。
キルネットは、政府のほか、銀行や空港などのウェブサイトを標的にDDos(分散型のサービス妨害)攻撃を行っていると表明。これについてBSIは声明で「一部のウェブサイトがアクセス不能になっているが、現時点で各サービスに直接的な影響が出る兆候はない」とした。
キルネットはこれまでもロシアによるウクライナ侵攻に反対する勢力を標的に、ハッカー攻撃を実施。昨年6月には、リトアニアがロシア西部の飛び地カリーニングラードへの物資の流れを遮断したことを受け、リトアニア政府に対するDDos攻撃を行ったと主張している。
米サイバーセキュリティ企業のマンディアントによると、キルネットはロシア情報機関の関与が疑われるハッカー集団「Xaknet」と関連している可能性がある。
ロシア大統領府のペスコフ報道官はこの日の定例記者会見で「キルネットが何であるか承知していない。ハッカー集団がなぜ他の欧州の国ではなくロシアと関係しているとされるのか、不可解だ」と述べた。
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